第22話:春の桜と桃の花見

文字数 1,407文字

 その後、1980年は、特に、大きな事件もなく、過ぎて行った。やがて1981年、冬は、出かけずに、東京でストーブとコタツで暖をとり、風邪に気をつけて過ごした。3月になり、今年は、有休を取ろうと考えて、伊東徹子は、具体的な計画を練っていると、4月に、甲州の桃の花と、同時期に桜の花見ができる事を知り、1泊2日で出かける事を考えた。そして、4月7日、有休休暇を申請した。

 東京でレンタカーを借りて4月7日、朝、7時に、東京を出て、中央高速で、一宮御坂インターチェンジで降りて、一宮桃の里を見学して、多くの写真を撮ったが、まだ満開とは行かず、8分咲きと言った所だった。近くの喫茶店を見つけ珈琲、紅茶を飲んで一休みした。その店で、桜の名所を聞くと、一番近いのが、石和温泉駅のちかくの、温泉通りと呼ばれている所だと教えられた。車で15分位で今日は平日だから近くの駐車場も空いてるのではないかと言った。

メモを書いてもらって店を出た。金川を左に見て北上して行くと金川と笛吹川が、ぶつかるところで笛吹川を渡ると石和温泉郷東入口と書いてあった。その看板の先を左折し、駐車場を捜した。道を入ると石和常磐ホテルの看板が見え、ここが今晩、泊まるホテルだとわかり、駐車場が空いていれば、ここで借りようと考えた。ホテルの駐車場の車を止めてフロントへ行った。

 すると10時半頃でチェックアウト客も少なくなり事情を話すと、今日は、平日なので駐車場が空いてるので止めて良いと言われた。お荷物も預かりますと言うので、お願いした。そして、桜の名所を詳しく教えてもらった。車をおいて、双生児用の乳母車に2人の子供を乗せて、花見に出かけた。川沿いの桜は満開で、真っ青に晴れた空にピンクの桜の花が、実にきれいだった。

 やがて、お昼になるので、今日の宿、常磐ホテルにチェックインして昼食を食べた。昼食後、フロントの先ほど、見所を教えてくれた女性が、今晩、夜桜、見物に行くと良いですよと、説明してくれた。やがて14時に部屋に入り、ゆっくり温泉に入ると、日頃の疲れでて、2時間ほど、熟睡して、起きると17時過ぎだった。

 早めに夕食を食べて浴衣に着替え19時にホテルを出て桜の名所の川沿いに900mの長い桜のトンネルが現れた。照明に照らされ一層、桜がきれいに映った。その後、1時間ほど、桜のトンネルや桜の巨木を眺めてホテルに戻った。そして部屋で、奥さんの伊東徹子さんは、名物の甲州ワインで旦那さんの伊東吾郎は、地元の銘酒、笹一を飲んで、ほろ酔いとなり床についた。

 翌朝、フロントで、山梨の桜の名所を聞くと北杜市の大津山・実相寺の日本一古いと言われる神代桜でしょうと言われて場所を教えてもらった。朝9時にホテルをチェックアウトして、一宮御坂インターチェンジから中央高速の下りで長野方面に向かい須玉インターチェンジで降りて、神代桜と書いてある看板通りにいくと、一部渋滞していて、30分ほどで、北杜市の大津山・実相寺に到着した。

 そこには、神代桜と巨大な、しだれ桜を、何枚もの写真におさめた。とくに、山をバックにした「しだれ桜」は、壮観。また、畑に植えてあった、黄色の水仙も、ちょうど見頃で、美しい黄色が艶やかだった。その後、中央高速道路で、途中の談合坂パーキングエリアで昼食をとり、東京に入り、レンタカーを返却して、午後16時に、自宅に帰った
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