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文字数 783文字

 じゃ、ここは正義の味方のフリをしてと。

「テロリストは、ヘリコプターで迎えに来るんだな。船を止めて大量の金品を積み込むのだろう。残念ながら、それは無理な話だ」

「何故だ?!お前ら以外に近寄る者はない。
皆、死にたくないからな。警察も爆弾解除が、終わるまで近寄るまい」

 そこで俺は、

「ああ〜、その、何だな。俺達はだな、その、つまり、秘密組織のエージェントなんだ・・」

と言った。
 山村が、えっ??!と言う顔をしたが、直ぐに真顔に戻した。俺は頷くと、

「国家の安全の為に組織された、その、国土安全の為の組織だ。アメリカにあるだろう。
あれの日本版だ」

と言った。すると、船長は大笑いをしながら。

「あはは、何て名の組織だ。聞いた事もない」

と言った。

「そりゃそうだ、秘密組織だからな。
だから、テロリストは来ない!既に仲間が捕まえている」

と言うと。船長ちょっと焦った様に、

「組織名を言え!」

と叫んだ。
 聞いたところで、秘密組織なのになぁ〜、
と思ったが。

「マクレガー財団だ」

と告げた。すると不思議そうな顔をしたが。

「嘘だ!」

と叫んだ。
と、そこへサービスリーダーが、トレイに載せたサンドイッチとコーヒーを持って現れた。

「お待たせしました〜、王座様。
ご注文の品です」

と惚けて言うので。
船長、慌ててリーダーを撃とうとしたら。
船長の後の扉から警備主任が飛び込み。
船長の銃を掴んだ。
 船長、銃を奪われたが。身体を滑らせ逃げると爆弾の起爆スイッチを押した。
 数秒待つが、何の爆発音も振動も伝わらなかった。冷や汗をかき目が血走る船長は、伝導管に近寄り何度もスイッチを押した。
蓋を開けて中を覗くように見ると再び押した。        俺は、

「受信機をチョコで固めた。電波は届かない」

と言った。山村は、

「えっ?大丈夫か?聞いたこともないぞ」

と言うので、

「う〜ん、自信はなかったが。上手く行った」

と返事をした。
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