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文字数 627文字

 電波受信機を二人に渡して、無線機を付けさせて、手分けして探した。どうやら、船倉まで無線中継器があることが分かった。俺は二人と合流すると。

「お客は降ろせ。船長に伝える、船は何時間で燃料切れになる?」

と聞いた。二人は分からないと言うので。
艦内電話で聞いてもらった。燃料切れになるのは、8時間後。お客はヘリで反復輸送して全員退船するのに約5時間との事だった。
兎に角、急ぐ様に言った。
 俺はサービススタッフ(リーダーだった)に聞いた。

「船倉には、どんな荷物が?」

と、すると普通の食材やお酒、そしてチョコレートがあると言った。

「チョコ?」

と聞くと。船旅の途中で、バレンタインデーがあるので、大量のチョコが積んであるとの事だった。俺達は兎に角、操縦ルームに戻った。
 そして、山村に無線機を渡すと。

「船倉に爆弾が有るようだ。兎に角見てくる。
お前は、どうする?」

と聞くと。渡した備品を探りながら。

「う〜ん、この機械を止めるか或いは嘘の情報を与えて、船が動いている様に見せかけるか。結構、お粗末な機械だ、止められるかもな」

俺は、そうかと言ったが、何か引っ掛かった。
 理由は簡単。人殺しはしないと言っときながら、船は止められない。それに、簡単に見付かる無線送信機。
 しかも、しかも運営会社のスタッフが乗っているのなら、一緒に沈めそうなものだ。

 何より爆破まで時間がある。
止めてくれと言っているみたいだ。
テロリストらしからぬ行動だ。
俺は兎に角、物を確かめに船倉へと向かった。
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