第3話

文字数 347文字

 ケンです。

 ミナトが「とばすぜ、オレたち!」と言っていたとおり、卒業の2日前に、オレらはクラブデビューした。

 ウチは兄キも卒業生だから、この話しには時々入ってくる。

「やっぱりココは学バツだよな」

 とか。
 実際、オレらが頼りにできるのは先輩たちだ。

 デビューの前の日に、オーナーや従業員やバンドの前で、オレらはテストパフォーマンスをした。

「まあ、いいだろう」

 とオーナーから許可が出て、店を開けたらすぐに、客がいてもいなくても3曲やっていいことになったんだ。

 デビューの日は、知った顔ばかりだったけれど、客は入った。拍手もあれば歓声もあり、まあまあな出来だ。

 しかも、店からは週イチでやっていいと言ってもらえたんだ。

 どーだ、まにあったぜ、オレら!

 いや、合わせるか。

 まにあったぜ、オレたち!
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