第11話
文字数 358文字
タクです。
ケンは「アガるぜ、オレたち!」と言っていたけれど、ついにオレたちのデビューは決まった。
先輩バンドの前座だ。
小さなクラブでしか演ったことがないオレたちが、ホールだぜ。アガるって言うよりビビる。
こんな言いっぷりだが、オレたちはすでに本番当日の、ホールの楽屋に来ている。いつものことだが、話しが飛んで申しわけないな。
関係者へのあいさつもステージのセッティングも済んで、衣装にも着替えている。
ところがこの空気は何だ?
サナは歌詞を何度も繰り返し確認し、
ミナトは指先でせわしなくテーブルを叩き、
ケンは貧乏ゆすりを続け、
ハルはペンを回しまくっている。
テツはリーダーの立場も忘れて、
ひとりで楽屋を歩き回っている始末だ!
おいテツ、面と向かってつぶやいてやるぜ。
「お前が、この空気を早く何とかしろ」
ケンは「アガるぜ、オレたち!」と言っていたけれど、ついにオレたちのデビューは決まった。
先輩バンドの前座だ。
小さなクラブでしか演ったことがないオレたちが、ホールだぜ。アガるって言うよりビビる。
こんな言いっぷりだが、オレたちはすでに本番当日の、ホールの楽屋に来ている。いつものことだが、話しが飛んで申しわけないな。
関係者へのあいさつもステージのセッティングも済んで、衣装にも着替えている。
ところがこの空気は何だ?
サナは歌詞を何度も繰り返し確認し、
ミナトは指先でせわしなくテーブルを叩き、
ケンは貧乏ゆすりを続け、
ハルはペンを回しまくっている。
テツはリーダーの立場も忘れて、
ひとりで楽屋を歩き回っている始末だ!
おいテツ、面と向かってつぶやいてやるぜ。
「お前が、この空気を早く何とかしろ」