第3話

文字数 1,369文字

第2章 ディズニーメインの商品が売れない、心理学との出会いでゲストーサービスが変わる

  ディズニーストアのキャストをやることになり、人を楽しませることが好きだった自分にとっては、最高だった。ディズニーが好きでランドやシーに足を運んでいて、ディズニーは刺激に溢れていた。そういう想いでディズニーストアのキャストをやるとなった時は、本当に嬉しかった。ディズニーストアのキャストは常に笑顔、ゲストに楽しんでもらい商品を届ける。商品販売ではあるが、商品を売ることだけが仕事ではない、ゲストによっては、ディズニーストアに遊びに来られて、商品を見るだけの人もいる。商品を売るというのと、もう一つはディズニーという世界観を売っていると僕は思っていた。働いている人たちの想いはキャストそれぞれだが、誇りを持ってゲストにゲストサービスをするのは同じだ。そんなある日いつも通り、僕はゲストサービスをしていた。ディズニーのメイン商品である「ユニベア」というクマのぬいぐるみを販売していたのだが、思うように売れなかった。「ユニベア」の商品説明や完成するまでのストーリーなども込みで伝えていたが、結果、販売個数は上位ではなく下位であった。先輩たちのように、売るためにいろんな販売の方法などを参考にしながらやるようにもしていた。当時は、試行錯誤で売るためにどうしたら売れるかということを考えていた。僕のマネージャーであった上司からは、「笑顔がないよ」「ゲストの様子をちゃんと見て」など言われた。ゲストの気持ちなどがつかむのが難しく、僕にとってここは1つの壁でも感じていた。どう乗り越えていくかを考えていった。そんな時、大学時代にとある授業が参考になるかもしれないという出来事があった。それは「心理学」の授業だ。大学ではじめて受講した授業であり、人の心を勉強するということで、興味があり取った科目だ。その授業の内容として取り上げていたのは、「フットインザドア」と「ドアインザフェイス」という心理効果だ。大きな要求から小さな要求へつなげたり、小さなものから大きなものにつなげるようなものだ。これはとても使えるものだと思い、この内容をよく聞いた。その他には授業で教えていた心理学の先生に質問をしたりして、自分なりに努力していった。自分でこの効果を調べたりして使えるように知識を身につけるようにした。心理学は、とても奥深いことにも気づき、他の効果も使えないかということを考えた。その次の授業内容では「両面提示」(ダブルバインド)やバンドワゴン効果などが取り上げられ、さらに意欲が増した。ゲストにより多くの商品を紹介し、先輩たちのようにたくさん販売したいというモチベーションもあった。そういう意味で、心理学の授業は、この時、大事であった。ユニベアの商品知識をうまく絡め合わせていくことでゲストに伝えていくことである。そして、もう一つは心理学のテクニックだけではなく、ゲストに何を伝えたいか?ということも意識した。もちろん売ることなのだが、ユニベアという商品を知らないゲストもいる中で話に重みを持たせることなどである。ディズニーのことを知らない人もいるからだ。日々、ゲスト視点に立つことにし、高校時代から、人を楽しませるということを持ちながら、ゲストサービスへとつなげた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み