去年の夏、とつぜん(承前)

文字数 239文字

「ねえ。わたしって、服を着ても着なくてもおなじかしら。ブラトップがそのへんに落ちてたらいいんだけど」女性人形がいったので、
「オレしかいないんだし、着なくてもいいんじゃないか」と、自分はどうしても黒い胸のベースボール・キャップの頭頂部についているような丸っこい乳首をつねってしまう。
「でも、待ってても仕方ないかなとおもって。夫婦はいつ帰ってくるかわからないよ」と女性人形がいったので、
「でかけようっていうの? 彼らがどこにいるか知ってるの?」と女性人形の裸をみながら自分はいった。
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