第54話
文字数 1,534文字
僕らのギルド、リゼンブルの作戦は変わらず上杉謙信のフォーメーションで挑むことが決まった。だがそれは向こうも同じことである。
SKY「さて、行こうか。みんな」
白台の大樹の移籍組メンバーは一斉に声を上げた。相手はHAKUAIちゃん。向こうがどんな手でこようが、全力で戦うだけだ。
僕らは全員で荒野フィールドに移動する。今回はここで模擬戦をすることとなった。戦争MAPと似ているが、道の分岐がない分、直線対決となる。まさに王道MAPといえよう。
勝負五分前になり一回目のドラが鳴る。今回は三本勝負となる。先に二本をとるか、相手がギブアップした時点で終了となる。僕らはフォーメーションを組み、準備を終えた。
勝負開始の合図である二回目のドラが鳴った。
僕らは魔法部隊を前進させ、後方から弓職、戦士職、更に精霊職。機動力に優れた騎馬部隊と続いた。前進するうちに、相手の魔法部隊とかち合う。すぐに魔法の乱打戦となった。
「炎で敵を打ち崩せ、ファイアーストーム!」
その掛け声と共に相手の部隊も負けじと声を返す。
「真理の雷で相手を貫け、サンダーブレイク!」
各々のキャラクターが技の名前を叫んでいた。魔法が飛び交うことで、七色のエフェクトが辺りを包む。
自軍も敵軍も一歩も動かずに魔法を打ち合うだけで様子を見ているその光景は、見ていてまさに本物の戦場そのものだった。
交戦が始まり、十分が経過した。さすが、HAKUAIちゃんの部隊は精鋭さながらの動きをする。
YUUKI「SKY、おまえの魔法でなんとかできないのかよ……このままじゃ消耗戦だぜ」
SKY「そうしたいのは山々だけれど、指揮を執りながらじゃ中々攻撃に集中できないんだよ……」
KANADE「私に指揮を任せてください!」
えっ!?
KANADEさんが指揮を……まさかその発想はなかった。確かに、KANADEさんが指揮を執れば、状況は有利に働くかも知れない。あの、白蛇の大地の幹部だった人だ。きっとよい仕事をしてくれるだろう。
SKY「じゃ、じゃあ……お願いできますか? 僕らは前線に向かいますので」
KANADE「わかりました! お任せください」
SKY「ありがとう! この礼はかならず!」
SKY「YUUKI、前線に向かうよ! 一人戦士職がいたら攪乱 になるかも知れない。付いてきてくれるかい?」
YUUKI「おう! すぐに向かうから待っててくれ」
YUUKIはすぐに来てくれた。さすがとしか言い様がない。スターピープルに乗っているだけはある。
自分もスターピープルに乗馬し、YUUKIと一緒に敵地へと乗り込む覚悟を決めた。
SKY「じゃあ、行こうか」
YUUKI「おう、でもなんか今の俺たち、なんかかっこいいな!」
SKY「無駄口叩いてないで行くよ!」
YUUKIはわかってるよ……と手を振るモーションを繰り返した。
――。
HAKUAI「敵の陣形が少し変わった? もしかしたら指揮が誰かに代わったのかも知れないね」
LAVI「そう思いますか? 私にはわかりませんが……」
HAKUAI「念のため、前線に盾部隊を数名集結させといて」
LAVI「はい」
HAKUAI「SKYくんから指揮が代わったというなら、今指揮を執っているのは誰だと言うの? ……もしかしたら」
LAVI「KANADE様かも知れません」
HAKUAI「やっぱりあいつか」
とんだ妹だ。いくら、SKYくんが好きだからと言って、ここまで普通するだろうか。白蛇の大地と同盟なんか組むんじゃなかったかな?
HAKUAI「まったく、不出来な妹を持つと姉は苦労するわね」
LAVI「はい」
まさかの姉妹対決か……。そっちがその気なら、こっちも本気を出すよ!奏 !
SKY「さて、行こうか。みんな」
白台の大樹の移籍組メンバーは一斉に声を上げた。相手はHAKUAIちゃん。向こうがどんな手でこようが、全力で戦うだけだ。
僕らは全員で荒野フィールドに移動する。今回はここで模擬戦をすることとなった。戦争MAPと似ているが、道の分岐がない分、直線対決となる。まさに王道MAPといえよう。
勝負五分前になり一回目のドラが鳴る。今回は三本勝負となる。先に二本をとるか、相手がギブアップした時点で終了となる。僕らはフォーメーションを組み、準備を終えた。
勝負開始の合図である二回目のドラが鳴った。
僕らは魔法部隊を前進させ、後方から弓職、戦士職、更に精霊職。機動力に優れた騎馬部隊と続いた。前進するうちに、相手の魔法部隊とかち合う。すぐに魔法の乱打戦となった。
「炎で敵を打ち崩せ、ファイアーストーム!」
その掛け声と共に相手の部隊も負けじと声を返す。
「真理の雷で相手を貫け、サンダーブレイク!」
各々のキャラクターが技の名前を叫んでいた。魔法が飛び交うことで、七色のエフェクトが辺りを包む。
自軍も敵軍も一歩も動かずに魔法を打ち合うだけで様子を見ているその光景は、見ていてまさに本物の戦場そのものだった。
交戦が始まり、十分が経過した。さすが、HAKUAIちゃんの部隊は精鋭さながらの動きをする。
YUUKI「SKY、おまえの魔法でなんとかできないのかよ……このままじゃ消耗戦だぜ」
SKY「そうしたいのは山々だけれど、指揮を執りながらじゃ中々攻撃に集中できないんだよ……」
KANADE「私に指揮を任せてください!」
えっ!?
KANADEさんが指揮を……まさかその発想はなかった。確かに、KANADEさんが指揮を執れば、状況は有利に働くかも知れない。あの、白蛇の大地の幹部だった人だ。きっとよい仕事をしてくれるだろう。
SKY「じゃ、じゃあ……お願いできますか? 僕らは前線に向かいますので」
KANADE「わかりました! お任せください」
SKY「ありがとう! この礼はかならず!」
SKY「YUUKI、前線に向かうよ! 一人戦士職がいたら
YUUKI「おう! すぐに向かうから待っててくれ」
YUUKIはすぐに来てくれた。さすがとしか言い様がない。スターピープルに乗っているだけはある。
自分もスターピープルに乗馬し、YUUKIと一緒に敵地へと乗り込む覚悟を決めた。
SKY「じゃあ、行こうか」
YUUKI「おう、でもなんか今の俺たち、なんかかっこいいな!」
SKY「無駄口叩いてないで行くよ!」
YUUKIはわかってるよ……と手を振るモーションを繰り返した。
――。
HAKUAI「敵の陣形が少し変わった? もしかしたら指揮が誰かに代わったのかも知れないね」
LAVI「そう思いますか? 私にはわかりませんが……」
HAKUAI「念のため、前線に盾部隊を数名集結させといて」
LAVI「はい」
HAKUAI「SKYくんから指揮が代わったというなら、今指揮を執っているのは誰だと言うの? ……もしかしたら」
LAVI「KANADE様かも知れません」
HAKUAI「やっぱりあいつか」
とんだ妹だ。いくら、SKYくんが好きだからと言って、ここまで普通するだろうか。白蛇の大地と同盟なんか組むんじゃなかったかな?
HAKUAI「まったく、不出来な妹を持つと姉は苦労するわね」
LAVI「はい」
まさかの姉妹対決か……。そっちがその気なら、こっちも本気を出すよ!