「ウェディングドレスってさ、女のコを一番キレイにするよね」
最愛の祐輔と一緒に暮らす郁也は、従姉の真志穂に連れられて婚礼衣装の試着会に参加する。真志穂も友人の佳織も、郁也のウェディングドレス姿を手放しで褒めるが、郁也は内心ドキッとしてしまう。自分の中にそんな願望があるのかと。

就職の決まった祐輔は何かと物入りで、何も持たない若いふたりは必要な金を稼ぎ出す必要に駆られ、それぞれに夜の街へ働きに出る。限りなく優しく美しい祐輔の天使でいるために、郁也が選んだ究極の答えは。

ひとの人生は万華鏡のように、様々なひとの様々な生き方が、交差し、衝突し、すれ違い、無関係に関係する。今日の郁也の睫毛の瞬きが、半日後の誰かの笑顔を呼ぶかも知れない。
シリーズ4作目の今作では、2作目で現れたお久しぶりのメンバーも登場。郁也と祐輔の世界が拡がるにつれ、さまざま人間模様が繰り広げられます。

この4作目で、シリーズ完結です。
6年に亘って描かれてきた彼らの日々のゴールを、どうぞお楽しみください。