(2)
文字数 912文字
「あのさ……例のアレは?」
「にゃんこには使いたくない。兄ちゃんには効かない」
沙也加さんと連れの女の子は物騒な会話をしている。
「はい、電車から下りました。ええ……えっと……宮島口ってJRの駅……えっ?」
「ね〜、ついででいいから……何か……あっちの私鉄の駅の方でイベントやってるみたいだから……」
「マズい……」
「見てこ〜よ〜」
「やめろ……」
「何で〜?」
「沙也加……お前……わかって全部芝居してるだろ……。でも……」
「何、あたし判んな〜い♪」
沙也加さんと沙也加さんのお兄さんの噛み合ってない会話。
「あの……」
「どうしたんですか?」
「いつでも……変身出来るようにしとけ……。いや、変身した上で『火事場の馬鹿力』を出せるようにしとけ」
「だから……何が……?」
「最善の対応策が平和的交渉。次善の対応策が……相手を俺達が何者か認識してない内に一瞬で殺す。……そんな事態が起きそうだ……」
「それ、プランAが失敗した時にプランBに移行すんの難しくないですか? そもそも、相手は誰なんですか?」
「あいつらかどうかは……通常の『魔法』では判別不可能……だそうだ。でも……あいつら同士なら、ある程度は判る……らしい」
「何がですか?」
「電 撃 を 操 る 青 い 鬼 も 、ほ ん の 一 部 だ が 『神 の 力 』を 使 え る 」
「沙也加さん?」
「……」
「近くでやってるイベントって何ですか?」
「さあ、何かな?」
とぼけたような口調の沙也加さん。
「あの……判るように説明して下さい」
今度は……沙也加さんの連れの女の子が、沙也加さんのお兄さんに、そう訊いた。
「神 政 会 の 裏 ボ ス は ……こ こ の 『御 当 地 魔 法 少 女 』の 運 営 会 社 の 理 事 な ん だ よ ‼」
……。
…………。
……………………。
「えっ?」
慌てて、近くを見回し……1つのポスターを確認……。
『厳島・御当地魔法少女「ソフィア・トリア」』
日付けは……今日……。
時刻は……。
「たのむ……すぐ来い。早くだ‼ 何だよ、最短で十五分って?」
携帯電話 で、どこかに電話しながら、慌てまくってる沙也加さんのお兄さん。
「あ……あの……お兄さんの予想って当ってます?」
「うん」
「で、その相手は……どこに?」
「今から電車に乗りなおすの……間に合わないかも……」
「にゃんこには使いたくない。兄ちゃんには効かない」
沙也加さんと連れの女の子は物騒な会話をしている。
「はい、電車から下りました。ええ……えっと……宮島口ってJRの駅……えっ?」
「ね〜、ついででいいから……何か……あっちの私鉄の駅の方でイベントやってるみたいだから……」
「マズい……」
「見てこ〜よ〜」
「やめろ……」
「何で〜?」
「沙也加……お前……わかって全部芝居してるだろ……。でも……」
「何、あたし判んな〜い♪」
沙也加さんと沙也加さんのお兄さんの噛み合ってない会話。
「あの……」
「どうしたんですか?」
「いつでも……変身出来るようにしとけ……。いや、変身した上で『火事場の馬鹿力』を出せるようにしとけ」
「だから……何が……?」
「最善の対応策が平和的交渉。次善の対応策が……相手を俺達が何者か認識してない内に一瞬で殺す。……そんな事態が起きそうだ……」
「それ、プランAが失敗した時にプランBに移行すんの難しくないですか? そもそも、相手は誰なんですか?」
「あいつらかどうかは……通常の『魔法』では判別不可能……だそうだ。でも……あいつら同士なら、ある程度は判る……らしい」
「何がですか?」
「
「沙也加さん?」
「……」
「近くでやってるイベントって何ですか?」
「さあ、何かな?」
とぼけたような口調の沙也加さん。
「あの……判るように説明して下さい」
今度は……沙也加さんの連れの女の子が、沙也加さんのお兄さんに、そう訊いた。
「
……。
…………。
……………………。
「えっ?」
慌てて、近くを見回し……1つのポスターを確認……。
『厳島・御当地魔法少女「ソフィア・トリア」』
日付けは……今日……。
時刻は……。
「たのむ……すぐ来い。早くだ‼ 何だよ、最短で十五分って?」
「あ……あの……お兄さんの予想って当ってます?」
「うん」
「で、その相手は……どこに?」
「今から電車に乗りなおすの……間に合わないかも……」