第18話 アジャイル型経営とは何か?

文字数 866文字

 今、時々聞くアジャイル型経営という言葉がある。アジャイル型経営とは、あれこれ考えているよりもまずは行動に移してスタートする。そして、行動しながら課題が出てきたらてそれに対して改善していく経営の施策で、最初から完璧を目指すよりもより良い結果が得られるという考えだ。
 確かに事業を取り巻く変化のスピードが速い現代においては、物事を始める前に調査してプランを立てて準備が整ってからスタートするのでは遅い。ライバルは既にスタートして先行者利益を獲得しているかもしれないし、プランを立てている間に世の中が変化していざスタートした時には既に顧客ニーズに合わない時代遅れのものになっているかもしれない。
 このことは企業だけでなく、個人にも共通することで人はプランをたてないうちからすぐに行動する人とじっくりと考えてから行動に移す人の2種類に分けられる。今まではじっくりと考えてから行動に移す人の方が直ぐに行動に移す人よりも評価が高かった。そしてすぐに行動を起こす人が失敗すると「それ見た事か」と考えないで行動するから失敗するのだと非難の対象になったものだ。
 だが、今の時代には出来るだけ早く行動に移す事が必要だというのがアジャイル型の考えだ。そしてアジャイルで大事なことは行動しながら、手を動かしながら現時点で明らかになった課題を解消して改善を行うということだ。要はすぐに行動しても問題があればそれに素早く対応して現状の改善を図っていくということだ。
 このアジャイルとは元々はソフトやシステムの開発の手法で取り入れられていた考えだが、日常生活でも役に立つのではないか思う。
 例えば今のままでは駄目だと思い何か新しい事を始めようと考えてもなかなか実行に移せない人がいる。そのような人にとって、とりあえず始めて見てうまくいかないとか課題が出てきたら立ち止まらないで歩き続けながら考えてその課題を解消してより良い状態に持っていくという考え方は大切だ。
 大江健三郎の本のタイトルではないが「見る前に跳べ」というアジャイルの考えは日常生活でも参考になる。
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