第10話 逃亡-カーチェイス
文字数 770文字
すべてを話しきった春奈は安心したのかすっかり眠ってしまった。
俺は彼女のかわいい横顔をチラチラ見ながら車を走らせた。もう、二人で逃げ切るしかないように思えた。
やはり俺は春奈を愛している。それは変わりそうもない事実だ。
郡上八幡インターを降りた時に尾行されている事に気がついた。警察ではない怪しい車だ。となると渡辺組の車だろう。
急にかなりのスピードで追いかけてきた。俺はハンドルを左に切り山道を登っていく。右に左に曲がる道を飛ばした。
「くそー!」
「どうしたの?」
「追いかけられてる」
春奈が目を覚まし後方の車を見た。
「銃よ!」
助手席の男が窓から身を乗り出し銃を向けている。
「嘘だろ」
夜の山に乾いた銃声が響いた。
幸い対向車にも車はない。
アクセルを踏み込み暗い山道を駆け上がる。
「今度はハリウッド並みのカーチェイスかよ!」
何度も来た道。よく知り尽くした慣れた山。
逃げ切れる。たぶん。
さらに車を飛ばす。エンジンがうなりだした。
この先にあの白いペンションがあるので一旦道を逸れてから戻ってくる事にしよう。
車を飛ばし距離を取り突き離そうとするがついてくる。
「ダメだ!離せない」
その時、おもむろに春奈は窓を開け銃をカバンから取り出し後方の車を目掛けて引き金を引いた。
「えっ!」
<パンパンパン>
当たりはしなかったが慌てた後続車はハンドルを取られスピンした。
「なんでそんなもん持ってるんだ!」
「形見よ」
おかげで奴らから距離が取れた。
道なりに直進せず右に曲がりスキー場の入り口の駐車場で車を停めてヘッドライトを消し奴らが通り過ぎるのを待つ。
追いかけて来た車がそのまま猛スピードで直進し走り通り過ぎ去っていった。
「もう大丈夫だ。何とかやり過ごせたようだ」
「そうみたいね」
来た道を引き返しあの白いペンションへと向かった。
俺は彼女のかわいい横顔をチラチラ見ながら車を走らせた。もう、二人で逃げ切るしかないように思えた。
やはり俺は春奈を愛している。それは変わりそうもない事実だ。
郡上八幡インターを降りた時に尾行されている事に気がついた。警察ではない怪しい車だ。となると渡辺組の車だろう。
急にかなりのスピードで追いかけてきた。俺はハンドルを左に切り山道を登っていく。右に左に曲がる道を飛ばした。
「くそー!」
「どうしたの?」
「追いかけられてる」
春奈が目を覚まし後方の車を見た。
「銃よ!」
助手席の男が窓から身を乗り出し銃を向けている。
「嘘だろ」
夜の山に乾いた銃声が響いた。
幸い対向車にも車はない。
アクセルを踏み込み暗い山道を駆け上がる。
「今度はハリウッド並みのカーチェイスかよ!」
何度も来た道。よく知り尽くした慣れた山。
逃げ切れる。たぶん。
さらに車を飛ばす。エンジンがうなりだした。
この先にあの白いペンションがあるので一旦道を逸れてから戻ってくる事にしよう。
車を飛ばし距離を取り突き離そうとするがついてくる。
「ダメだ!離せない」
その時、おもむろに春奈は窓を開け銃をカバンから取り出し後方の車を目掛けて引き金を引いた。
「えっ!」
<パンパンパン>
当たりはしなかったが慌てた後続車はハンドルを取られスピンした。
「なんでそんなもん持ってるんだ!」
「形見よ」
おかげで奴らから距離が取れた。
道なりに直進せず右に曲がりスキー場の入り口の駐車場で車を停めてヘッドライトを消し奴らが通り過ぎるのを待つ。
追いかけて来た車がそのまま猛スピードで直進し走り通り過ぎ去っていった。
「もう大丈夫だ。何とかやり過ごせたようだ」
「そうみたいね」
来た道を引き返しあの白いペンションへと向かった。