第7話「デートの約束」
文字数 531文字
彼女は僕の目を見つめながら言った。“なぜ僕なんかを誘う?”彼女と関わり始めてから、この疑問の繰り返しだ。彼女からデート(?)に誘われた僕はとてつもなく動揺し、鼓動が速くなり、顔が熱くなったが全力で平然を装った。
彼女は下を向きながら微笑んでいた。ちなみに今日は水曜日なので、約束の土曜日は3日後だ。
そして彼女は少し間を空けて、足元の道路を見つめながら続けた。
それから黙って歩いているうちに彼女のバス停に着き、他愛のない話をしながらバスを待った。ディズニーの新作について話していたところでバスがやって来た。
再び僕の頬を小突く。僕はまた謝りそうになったが、ぎりぎりで言葉を飲み込んだ。そして彼女はバスに乗り込むと、やはり一番後ろの席に座り僕に向けて小さく手を振った。以前よりも素敵な笑顔だった。
次の日、彼女は学校を休んだ。