三奈乃の読書日記

[創作論・評論]

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53件のファンレター

わたし――南ノ三奈乃が読んで面白かったと思う本を紹介していきたいと思います。
純文学多めになるかな? ……と思っていたのですが、エンタメもマンガも……もうなんでもありになってきました!
※表紙イラスト/ノーコピーライトガール

ファンレター

「時間」に対する認識に興味があります

「保坂和志」さんのお名前は、ノベルデイズに来て初めて知りました。作品のご紹介をしていただき、面白そうな(と、いうか食べたことの無い食材に向かうような興味)がわいています。特に面白く読ませていただいたのは「時間」の捉え方です。私もなんとなく現在と過去は同時に存在している気がしているのです。認識したときにはすでに過去になっている私の時間感覚。私は、実はもう未来もすでに決まっていて、意識だけが巻物を読むようにその決まったストーリーを認識しているのが人生だという気がしています。「きことわ」、といいこの保坂さんの作品といい、時間に対する認識にとても興味があります。そして文章も味見してみたいです。本年度本用予算は使い込んでいるため(笑)来年度会計に組み込んでみたいです。ご紹介大変ありがとうございました。

返信(1)

不二原さん、お読みいただきありがとうございます!
不二原さんの時間認識、すごく面白いですね!「もう未来もすでに決まっていて、意識だけが巻物を読むようにその決まったストーリーを認識しているのが人生」…なんだか既にSF的な物語が動き出しているようです。「僧頭の鷲」でも、不二原さんの仏教に対する造詣の深さを感じましたが、不二原さんの時間認識にも東洋思想の影響があるのでしょうか。こうした「時間」をテーマにした不二原さんのSFを、いつか読ませていただきたいなあ、なんて思ってしまいました(*^^*)
『ハレルヤ』に収録されているもう一つの短篇「こことよそ」では、20代の自分と現在の60代の自分を通しての独特な時間認識、それから友人と父親の死が描かれています。時間というテーマは、生と死というテーマと密接に関わることを改めて感じさせてくれる作品でした。