三奈乃の読書日記

[創作論・評論]

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わたし――南ノ三奈乃が読んで面白かったと思う本を紹介していきたいと思います。
純文学多めになるかな? ……と思っていたのですが、エンタメもマンガも……もうなんでもありになってきました!
※表紙イラスト/ノーコピーライトガール

ファンレター

丁寧な書評!

西村賢太さん、とにかく言動の過激さで印象に残っていますが、作品は未読です。そんなに「正統」的な私小説なんですか?(って、いきなり質問ですみません)
それにしても、映画化してくれた監督と対談で険悪な雰囲気になるって……仕上がりに不満があったにせよ、ただ事じゃないですよね(笑)。
そして東京至上主義を鍵に読み解く三奈乃さんの分析に、なるほど~と思わされました。東京出身が唯一の自慢。葉山のステイタス。むしろその背後にある劣等感をあぶりだしているような印象です。
丁寧に作品の魅力をすくい上げる三奈乃さんの書評、すごく面白いです!

『月老』の予告編と主題歌、見られました! (お手数おかけしてすみません……)
ファンタジーとリアルが交錯する、素敵な世界観。こちらもすごく惹かれました。日本で公開されたら映画館に行こうかな。
次回も楽しみにしています!

返信(1)

つばめさん、お読みいただきありがとうございます!
西村賢太さんの書かれるのは、私小説の中でも、葛西善蔵などに代表される「破滅型」の系譜に属するもので、ほとんど露悪的なまでにみじめな自分、クズな自分を描くのが持ち味ですので、西村さんのインタビューなどにおける言動の過激さも、実はけっこう計算された「芸」のような感じが私はします。(もちろん、現実でああいう人に近づこうとは思いませんが…^^)
本文では書かなかったんですが、以前は著名作家というと、夏は軽井沢で過ごす…なんていう習慣がありましたよね。遠藤周作とか北杜夫とかのエッセイを読んでいると、ユーモラスな記述の中にも、そういうステイタスが重要な時代があったんだなあ、ということを感じます(芸能人の「お正月はハワイ」とはちょっと違う感じなんですよね^^)。朝吹さんというのは、そういうステイタスをけっこう自然に書き込んでいる感じがして、そこに良くも悪くも一種「古風」なものを感じました。
次回は、『きことわ』の主題について書いてみたいと思っています。お時間がおありの時に、また覗いていただけたら大変嬉しいです~(*^^*)