バイブル・スタディ・コーヒー ~スラスラ読める! 聖書入門

作者 mika

[歴史]

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79件のファンレター

バイブル・スタディの仲間たちの会話をちょっとだけ覗いてみてください。
寝ころんでスラスラ読める! 「物語」がわかれば、聖書は楽しい。
聖書を最初から最後まで読み通すのは大変です。途中でいやになってしまうことも珍しくないでしょう。
なんとなく難しそうでも、聖書のことばの向こうには、豊かな歴史と文化が広がっています。
どなたでも、実際に聖書を読んでみようというかたのお役に立てればうれしいです。


アイコンはTopeconHeroesダーヤマ様の「ダ鳥獣戯画」より使用させていただきました。

ファンレター

イシュマエルの追放に思うこと

こんばんは。今回も面白かったです。
追放されたイシュマエルを祖とみなせば、ユダヤ教やキリスト教に対して敵対心を持っていると思われても仕方が無いかなあ、と感じました。もちろん同族としての共感もあるでしょうし、複雑です。

規模も内容も全く違いますが、空手の流派などがお互い相容れない雰囲気になるのと構造が同じで面白いです。
有り難うございました。来週もよろしくお願いします。

返信(2)

村山さん、いつもお読みいただきありがとうございます。
お手元の『名画が描く罪深き旧約聖書』には、今回ご紹介したグエルチーノの絵は掲載されてたでしょうか? ハガルとイシュマエルの追放をモチーフとした名画はとてもたくさんありますね。

村山さんの「イワン・イリイチの死因」を読んで、発表当時はいったいどのような病気として理解されたのか興味をもったので、少し調べてみました。
А. Т. Лидскийは1929年に«Смерть, болезнь и врач в художественных произведениях Л. Н. Толстого» (レフ・トルストイの作品における死、病気、そして医者)と題した評論で次のようなことを書いていました。

«Каждый врач любой специальности должен внимательнейшим образом прочитать этот рассказ, сильнее которого нет в мировой литературе на эту тему, и перед ним раскроются те бездны ужаса и сомнений, которые переживают раковые больные»
(あらゆる専門医がこの物語を注意深く読むべきです。世界の文学ではこのテーマに関してこの物語より強力なものはありません。そうすれば、がん患者が経験している恐怖と疑念の深さが眼前に広がるでしょう)

と書いています。『イワン・イリイチの死』の初版は1886年なので、19世紀末~20世紀はじめの同時代の読者の多くは、イワンの死因を「がん」だと思って、読んでいたのかもしれませんね。村山さんがトルストイが書いた手がかりと、現代医療の知見から、どのように推理するのか気になります^^
また、「さあ、どんでん返しだ。」2000字書評書評コンテスト、お互いに入賞できまして、うれしいですね!
次回のバイブル・スタディは、アビメレクが再び登場します。引き続きよろしくお願いいたします。
mikaさん、返信の返信で失礼いたします。

まずは、受賞の件、有り難うございます。そしておめでとうございます!
mikaさんの書評は安定・安心感がありますね。見習いたいです。

そして、『名画が描く罪深き旧約聖書』ですが、「ソドムとゴモラの滅亡」の次がホルツィウス「ロトと娘たち」、次はカラヴァッジョの「イサクの犠牲」という流れです。つまり、結構すっ飛ばし? 是非絵画もご紹介いただけると嬉しいです!

『イワン・イリイチの死』についての調査も有り難うございます。ロシア語はスパシーバとウオトカくらいしか知らないです(笑)。
がん死はイメージしやすいですし、急速に衰弱する姿はそれっぽいですよね。
いずれ触れますが、エリザベス・キュブラー・ロス『死ぬ瞬間』が1969年ですから、
それ以前の作で、死に向き合う患者の姿を描いた本作は、
確かに全ての医師にとって読むべきものと位置づけれらると思います。

こちらこそ引き続きよろしくお願いいたします!