桐一葉

作者 桐乃桐子

[日記・個人ブログ]

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57件のファンレター

梧桐一葉落天下盡知秋

(アオギリの一葉が落ちて天下の秋を知らせる。)

ファンレター

胸に刻みます

こんばんは。
親としての在り方。
日々失敗し、反省し、また失敗し……の繰り返しです。感情的に怒ってしまうことが多いです。
振り返って、あれは自分の思い通りにしたかっただけだな…とか、他の人にどう思われるかを優先しただけだな…とか…。
「店員さんに怒られるよ」というのは私も嫌いです。なんじゃそれ、と思ってしまいます。
ドカン‼︎ と怒っていました。なかなか冷静に叱ることはできませんでした。でも自分なりにがんばっていたことは「なぜなら〜…」とその都度理由を付け加えていました。スーパーで走るのは、他の人にぶつかったら怪我をさせてしまうかもしれない。自分が怪我をするかもしれない。品物に傷をつけてしまうかもしれない。スーパーは公園じゃない。ここは走って遊ぶ場所じゃない。やんちゃな男の子なのでなかなか手こずりました。
「鬼がくる」いいですね!
昔は「昔ばなし」がもっと身近にあって、ずるいことをしたらバチが当たるとか、わるいことをすると鬼に喰われるなどといった道徳的なものが自然と感覚の中に入ってきたような気がします。
でももしかしたら「鬼滅の刃」の鬼かも…。それはそれで子どもたちにとってリアルなのかもしれませんね。
わたしはもう10年以上も前に辞めましたが、以前中学校教師をしていました。生徒が聞くんです。「なんであかんの?」。そのときに「校則だから」と答えるのだけは逃げのようでいやで、必ずわたしなりであってもその思いを生徒に伝えるようにしていました。
例えば、髪を染めたらなんであかんの?
ほんとです。今となってはなんでそこまで? とも思いますが、わたしの出した答えは「ダメというより心配になる」でした。なにか不安や自分で抱えきれないことがあって髪を染めることで発散してるんじゃないかって心配になる。
間違ってるかもしれませんが、そんなふうに生徒に「なんで?」と聞かれたら誤魔化さずに自分の思いを伝えるようにしていました。
寝ても覚めても何見ても、これはどう伝えたらいいか、どんなふうに伝えたら生徒の心にスッと入るか、そんなことばかり延々と考えていました。
生徒であっても我が子であっても、人を導くというのは、結局自分自身に突き返されることばかりだと思います。「自分はどうなの?」と……。

こどもを叱る前に、自分の在り方を見直さないといけないな…と、最近も反省したばかりです。
歳を重ねるにつれ、自分が叱られることは減っていきます。それは立派になったからではなく、叱ってもらえる年齢じゃなくなってしまっただけです。これからが本当の勝負だなとも思います。
桐乃さんのお話を拝読して、心を正していただいたような気持ちになることがあります。
しんと静かなのにその目は鋭くて誤魔化しがきかないような、そんな気持ちになります。

返信(1)

しおむすびさん、こんばんは。
いえいえ、しおむすびさんはすてきなお母さまだと思います。作品のなかで息子さんたちとのエピソードを読ませていただいて、ずっとそう感じておりました。
今回の日記でわたしがいっていることは、たぶん、かなりきれいごとだという自覚はあるのです。
世のなか少子化だといわれて久しいですが、田舎のためか、わたしの周囲では子だくさんのご家庭が多い印象があります。四、五人のこどもを育てているという友人知人が数人おります。
毎日が戦場のよう、だそうです。小学生まではまだ手がかかりますし、中学生になると、今度はべつの心配ごとが出てくるのでしょうし。
とくに、こどもがちいさいうちは、ついつい感情的に怒ったりしても不思議ではありません。おとな相手でも、同じことを何回もいわなければならないとイライラしちゃいますもん(。>д<)
「お母さん」としても「先生」としても、しおむすびさんはこどもたちのことばに耳を傾けてくれる、善きおとなでいらっしゃると思います。こどもたちの疑問をちゃんと受けとめて、ご自分の考えを伝えてくれる、それだけでもう、こどもたちの信頼を得るにはじゅうぶんではないかと思うのです。
ひきあいに出して申し訳ないのですが、わたしの母親は、ちいさいわたしが疑問を持って
「なんで?」「どうして?」
と食い下がると
「なんでも」「どうしても」
と取り合わず、しまいには
「しつこい! なんででもってゆうてるやろ!」
とぶちギレていました。たぶんわたしも相当しつこかったのだと思いますが、この母親の台詞を聞いて
「ダメだこりゃ」
と諦めた記憶があります。ガッカリだよ、と。
こどもはこどもなりに、おとなをジャッジしています。信頼できる人物か、尊敬するに足る人物かを。たとえ、難しくてぜんぶは理解できない答えでも、このおとなはちゃんと答えをくれた、というのは伝わると思います。

校則は、ほんと、へんなの多いですよね。そこまでいる? みたいな。
比較的、記憶に新しいのは、たしか「下着は白でないとダメ」という意味不明で気持ちの悪い校則でした。校則だったかな? 暗黙の了解みたいなものだったかも。
生徒さんからの疑問に「校則だから」ではなく、しおむすびさんの考えを伝えられたのはすばらしいですね。きっと、生徒さんの記憶にも刻まれたことと思います。

おお!「鬼滅の刃」! Σ(*゚Д゚*)
流行りものには手を出さないというあまのじゃくなので、詳しい内容までは知らないのですが、たしかに、それならとっさに「鬼」が出てくるのも納得です。盲点でした。なるほど~。
ガラケーやスマホが普及する、ほんの二十年ほどまえには、まだそういった「目に見えないなにか恐ろしいもの」が身近だったように思います。
いまは、べつの意味で闇が深い時代になりました。

しおむすびさんのお話を聞かせていただいて、とても勉強になりました。わたしのほうこそ、襟を正すような思いです。
いつも丁寧なおことばをありがとうございます(*^^*)