バイブル・スタディ・コーヒー ~スラスラ読める! 聖書入門

作者 mika

[歴史]

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バイブル・スタディの仲間たちの会話をちょっとだけ覗いてみてください。
寝ころんでスラスラ読める! 「物語」がわかれば、聖書は楽しい。
聖書を最初から最後まで読み通すのは大変です。途中でいやになってしまうことも珍しくないでしょう。
なんとなく難しそうでも、聖書のことばの向こうには、豊かな歴史と文化が広がっています。
どなたでも、実際に聖書を読んでみようというかたのお役に立てればうれしいです。


アイコンはTopeconHeroesダーヤマ様の「ダ鳥獣戯画」より使用させていただきました。

ファンレター

再開、待っていました!

再開を待っていました!
更新履歴で見ると、前回は既に一年半前のことだったんですね!
今回の「創世記29章-30章 ヤコブの子供たち」、いつもながらとっても読み応えがありました(*^^*)
描かれている状況は、もう地獄としか言いようがないですね(「地獄」という言葉をここで使っていいのかはわかりませんが…)
それにしても、キリスト者ではない私からすると、ヤコブの言葉と、そのやっていることは、どうにも承服できかねるのですが…mikaさんの解説と兎さんの「的外れじゃなかった」という言葉から、いろいろ考えさせられました。
面白かったです!
続きを、楽しみにしています~♬

返信(1)

南ノさん、お読みいただきどうもありがとうございます!
更新を待っていたとのお言葉、とってもうれしいです^^
そうなんです、今回の「ヤコブの子供たち」というテーマは、わたしにとってもどう受けとめるべきなのか悩むエピソードでして、イスラエル民族の歴史においては超重要なエピソードでもあって、わたしの好みに合わないからと飛ばすわけにはいかず、書きあぐねているうちに1年半も経ってしまいました……。
「地獄としか言いようがない」と南ノさんがおっしゃる通り、母親同士の確執の中で育った子供たちはどのように成長していくのか……子供たちにとって決して良い家庭環境だったとは思えません。

創世記の時代に生きた人々にとって、神の祝福のバロメーターは子供が生まれることと長生きすることです。
ラケルは「わたしに子供を与えてください」とヤコブに訴えますが、ヤコブは「わたしが神に代われると言うのか」と返事します。
子供を与えるかどうかは神の領分なので、自分ではなく神に祈るべきだ、ということをヤコブは妻に言いたかったのだと思います。
その前提条件として、ラケルを愛していたヤコブは、レアよりもラケルと共寝することが多かったでしょうから、自分は夫としての役割は十分果たしていると思っていたはずです。

もし不妊に悩むのがレアで、「子供を与えてください」とヤコブに訴えたのがレアであれば、前提条件が変わりますよね。
レアに子供が生まれないのは、ヤコブが彼女を嫌っていて共寝する頻度が少ないせい、夫としての役割を果たしていないせいということになるので、ヤコブの返答も違ったものになったと思います。

このように考えますと、ヤコブの返事はラケルに対する配慮に欠けたものでしたが、こと信仰という意味においては、的を得た言葉であったと思います。
ラケルはヤコブにこう言われた後、おそらく、神にひたすら祈ったのでしょうね。(祈りの文言は具体的に書かれていませんが)彼女が祈ったからこそ、神は心を留め、その願いを聞き届けて、ヨセフが生まれてきたと言えます。ミケランジェロもラケルをお祈りポーズで彫っていますね。

結果的に4人の妻を持ち、12人の息子の父となったヤコブですが、彼自身がそう望んでいたわけではなかったというのが、このエピソードの面白いところだなと思います。
ヤコブはただラケルとだけ結婚して、ヨセフとベニヤミンの父となることを望んでいたでしょうね。
次回はあまり間を空けずに更新したいです。引き続きお付き合いいただければさいわいです。どうぞよろしくお願いいたします!