有機交流電燈 ダイアローグ

作者 mika

[社会・思想]

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24件のファンレター

☆NEW!!☆第10話、第11話 チャット版にリライトしました。
好奇心旺盛な社会科研究部の仲間たちが語り合う、そんな日常風景をお届けします。
映画、絵本、民話やおとぎ話、音楽、時事的な話題など。

※表紙はAdobe StockからFranzi Drawsさまの作品を使用させていただきました。


ファンレター

思索の記録

mikaさん、ご無沙汰しています。
この作品はmikaさんの思索の記録という感じがして、大変興味深く拝読しました!(*^^*)
映画、音楽、時事問題……と、話題が本当にバラエティーに富んでいて…いつも思うことですが、mikaさんの知的興味の幅の広さと深さを改めて実感しました。

映画「テネット」は私も見ました。ソ連時代の閉鎖都市がああいうものだったというのは、mikaさんのおかげで初めて知りました。それを「廃墟」として描くところに、アメリカの政治的な意図があるのかな、と思いました。所謂西側諸国の人たちは、こういう娯楽作品を通して知らず知らずに旧ソ連に対するイメージを持ってしまうところがありますよね。これもまた一種の洗脳なのかもしれませんね…^^;

パペットアニメ映画「ワニのゲーナ」…本当に愛すべき素晴らしい作品!こういった作品は、アメリカ的資本主義経済、消費社会の下では、逆に創ることができないのではないか、と思ってしまいます^^

第6話、第7話は、正に今の話題であり、今知りたい情報を伝えて下さっていると感じました。サンクチュアリ教会がなぜ恐ろしいのかが、具体的に、実証的に描かれてあって、大変勉強になります。こうした冷静で、客観的な分析こそ、今最も必要なものだと思います。

第8話。mikaさん、御健康には本当にくれぐれもお気をつけ下さいませ!私からのレターなどは、勝手にお送りしているものですから、ご返信などお気遣いなさいませんように…。
日本も破壊的な暑さだと聞きます。どうかご自愛下さいませ^^

返信(1)

おお、南ノさん!
お忙しいなかで、たくさんお読みいただいたんですね。どうもありがとうございます!!

南ノさんも「テネット」をご覧になったのですね~^^
ソ連時代の閉鎖都市を「廃墟」として描いていたこと。
「アメリカの政治的な意図がある」のでは、という南ノさんの考察に目からウロコです!
制作チームの単なるリサーチ不足などではなく、用意周到に考えられたシナリオだったのかもしれないなと思いました。

前にお話しした呉明益さんの『自転車泥棒』(天野健太郎訳)、読書会で読みましたよ~^^
主人公は、1台の自転車を探すことを通して、失踪した父の人生をたどっていくんですよね。
読書会メンバーのおじさまが、若い頃(40年程前)に台湾を旅した話を語ってくれて、小説の主人公が育った中華商場を実際に歩いたんだ、という思い出話にみんなで聞き入りました^^
この物語は、世代間の断絶を埋めようとする試みが描かれています。作家は「自分が経験していない時代」に対して心からの敬意を表していて、すてきだなと思いました。
読書会にはご年配のかたも多いので、みんなで同じ本を読む体験を通して、わたし自身も「自分が経験していない時代」の貴重な記憶を共有させてもらっているなぁ、と思いました。

作中で「自転車という単語から地域的属性を見出すことができる」と書かれていたところが、すごく興味深かったです。

「脚踏車」という単語が指すものを「自転車」と言ったなら、「戦前台湾の日本語教育を受けた人」
「鐵馬」や「孔明車」と言うなら、「その人の母語は台湾語」
「単車」や「自行車」という単語を口にすれば、「中国南部からやってきた人たち」

自転車にあたる言葉がこれだけ多いのにびっくりで、さらにそれぞれの民族の歴史をあらわしているというのに、驚きました。
主人公は「いちばん好きなのは、やっぱり母が台湾語で言う孔明車と鐵馬」だと言いながら、「鐵馬は自行車や脚踏車になった」と残念がっていました。

わたしは南ノさんの『台灣懶惰日記』を拝読して、228事件のことや「外省人」と「本省人」という言葉を教えてもらいました。
『自転車泥棒』を読んで、台湾国内の民族や文化の多様性をあらためて強く感じました。
8月5日の『台灣懶惰日記』でも、最近の国内のご様子をユーモアを交えて教えてくださり、非常に勉強になりました。

最後になりましたが、わたしのからだのことまで、やさしくお気遣いいただき、本当にありがとうございます。
幸いにも、メンタルの調子はよいので、書きたいテーマがあれもこれも思い浮かぶし、読みたい本がたくさんあって、もどかしいです。
南ノさんがご紹介くださった『少女ソフィアの夏』が読みたいです~^^
南ノさんのひさしぶりの新連載も読みに伺いますね。楽しみにしています!!