桐一葉

作者 桐乃桐子

[日記・個人ブログ]

196

50,526

57件のファンレター

梧桐一葉落天下盡知秋

(アオギリの一葉が落ちて天下の秋を知らせる。)

ファンレター

第24話

私、『夕凪の街 桜の国』は読んだことがありませんでした。実は『この世界の片隅に』も。名作なんだろうなとは思いつつ、戦争の可哀相で堅苦しい話なのかと思い込んでしまっていて……。本当にお恥ずかしい。(汗)
桐乃さん、紹介してくださってありがとうございます。ちょうど8月だし読んでみますね。ネットで見たらとても “たおやか” で懐かしい雰囲気の絵なんですね。
生存したが故の自責の念、被爆、そして被爆により続く差別……。被爆を抱えて生きるということの凄絶さは、私には到底想像もつかないです。被爆は呪いですね。
桐乃さんが最後に綴られた言葉が胸に響きました。まず、「現実」として捉え、知ることから始めようと思います。桐乃さん、感謝です。

返信(1)

どちらの作品も映画化されていますし、わたしも、巷で話題になってからこの本に出会っていたら、きっと手を出していなかったと思います。話題のものからは距離を置きたい人間なので(^^;)
正直にいいますと、戦争もの、苦手なんです。戦争ものに限らず、実際にあった凄惨なできごとを小説やまんが、映像化した作品は、直視するのが難しくて。
この物語は、こうの史代さんが手掛けられたものだから読めたのだと思います。衝撃的な描写で畳みかけるのではなく、そこに生きるひとびとの営みを丁寧に描くことで、より原爆の悲惨さを伝えてくれるようで。あくまでも控えめに、そっと琴線に触れてくるところがとても好きです。
ひとさまに本をおすすめするのはおこがましいのですが(自分はすすめられた本をちゃんと読めることがすくないので;)、この物語だけは、もし興味がおありでしたらぜひ一度お手に……とおすすめしたい一冊なのです。厚さが一センチあるかないかという、読みやすいボリュームというのもあります。
そして佐久田さんがおっしゃるとおり、たおやかでやさしい絵柄なのです。
過酷な状況を生き抜いてきた被害者であるにもかかわらず差別を受ける。原爆に限らずですが、この理不尽な構図がほんとうにやるせないです。ひとはひとに対してどこまで残酷になれるのか。もし自分が、身内が、その立場になったとき、それを甘んじて受け入れられるのか。……やるせないです。
こちらこそ、真摯なおことばをいただいて、ほんとうにありがとうございます!