第二話:悪魔さんとぼっち生活(4)

文字数 450文字

「…………そういや、呪文を文字起こしする方法を試してみるか」

 今日、調べ物をしていて知ったのだが、召喚呪文は口述ではなく、文字に書くことでも発動できるそうだ。
 僕は魔法や召喚術は、呪文を口で喋って行うイメージがあったのだが、それは先入観で、事前に呪文を杖などに書き込んでおいて、発動することもできるらしい。
「問題はその"発動"ってやつをどうするかだよな」
 杖に呪文を書くのはいいが、それと魔法陣の連携方法が分からない。
 杖の呪文をどうやって、魔法陣が認識してくれるのか。
「……うーん、一応、授業用の杖は持ってきたが」

 初心者向けの安物だが、授業で様々な術を取り扱うため、汎用性は高い。
 これの適当なところに呪文を書いて、再度魔法陣に供物を添えてみる。
「えいっ!」
 一瞬だけビビッっと振動が来るが、その後反応は変わらない。
「えいっ、えいっ、えいっ!」
「……」
「…………うーん、分からん」

 僕はそれから十分ほど書き込む位置を変えたり、紙に書いてかざしたり、いろいろ試したが、どれも成功することはなかった。

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登場人物紹介

メフィスト・ヨハン・フェレス3世

本作のヒロイン。悪魔ロリっ娘です。純粋なロリにしたくなかったので、普通のロリよりは成長してイメージ。中学一年生くらいの感じです。アホで可愛くて、調子乗るバカで、たまに真面目で根はいいやつです。家族大好き、悪魔大好き、パワーはそこそこあります。

夜森明人《やもりあきひと》

本作の主人公です。どこにでもいる高校生です。ただ家族が誰もおらず、友達恋人もいないぼっちです。自分では自らのことをコミュ障だと思ってるようですが、メフィストとあんだけ喋れればコミュ障ではないだろと思います。ATフィールドを張るタイプ。ぶっちゃけ養って欲しい。

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