第4話

文字数 379文字

500円! 月にして1万5千円のギャラは、定期代より安い。
下手糞な話に1万5千円くれてやるだけありがたいと思え、ということなのか、下手糞ゆえに1万5千円しか出せないが頑張りなさいねー、ということなのか。

だが500円はもう少し出せば、立派な文庫本が買える値段である。自分のこさえた話に一話につき500円でも値段を付けてくれた事に対し、シェヘラは素直に王に感謝していた。

王宮に着いた。夜伽(話をするだけだが)は22時からだが、今はまだ19時。それまでの間、シェヘラは別室で待っている。別室には果物やサンドイッチ、ワインが置かれていて、好きなだけ飲み食い出来るのだが、今のシェヘラにはそんな余裕は無い。

シェヘラは机にノートPCを置き、電源を繋いだ。22時までに、何とか話を捻り出さないと。

……浮かばない。こうなったら、奥の手を使うしか無いわ。……
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