だらしがない夜

文字数 198文字

静寂が鼓膜にこびりついて
もはやそれしか聞こえなくなる
生存確認をしたくなって
手足を無意味にばたつかせてみる

まんじりともせず 星影を遠巻きに
呼吸を合わせる 深い深い暗闇に
揺蕩う このだらしがない夜に

敬虔な孤独の信徒となって
もはやそれしか愛せなくなる
生存確認なんて必要なくて
手足を投げ出して闇夜に委ねる

関係のないことばかり 星影は切れ切れに
呼吸を忘れる 長い長い思考の果てに
揺蕩う このだらしがない夜に
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