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孤独についての覚書
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黴
文字数 140文字
雨でしとどに濡れる窓
目に滲みる黴の臭い
いずれ沈黙を連れてくる
声を発しなければ
そう思えば思う程
膝を抱えた手に力がこもる
立ち上がらなければ
そう思えば思う程
黴の臭いは濃くなる
雨でしとどに濡れる窓
瞼を重くする黴の臭い
体が鳩尾を中心に収縮していく
堪え切れなくなって床を叩いた
より一層黴の臭い
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