第3章「破壊神の箱庭で」

文字数 7,031文字

 闇の底から薄暗がりの下へ。
 炎を辿って辿って、ここまで来た。
 冷たい風に吹きつけられて、ようやく我に返ったエンマは、静かに、辺りを窺った。
 灰色の空。灰色の土。草も花も木々もなく、石や岩だらけの景色が広がっていた。
 エンマは、ここが根の国なのだと、直感していた。
 遠くに城のようなものが見えた。
 ――そこに、あいつがいる。
 エンマの火が再び大きく燃え始めた。
 しかし、既に邪蛇によって放たれていた手下たちが、エンマを待ち受けていた。
 抵抗する術もなく、あっさりと捕まってしまった。
「邪蛇様。エンマを捕らえました!」
「ほう。早かったではないか。」
 知らせを受けると、邪蛇は意外そうな顔をして、すぐにエンマが繋がれている牢へ向かった。
「それが、自らあの道を通ってきて…。」
「何だと?エンマ一人でか?他には誰もおらんのだろうな?」
「はい。エンマの他には誰もおりませんでした。」
「…そうか。やはり只者ではないようだ。おそらく、妖気を辿ってここまで来たのだろう。雷鬼の力か、アヤメの力か…。」
 そう呟く邪蛇の顔は、少し嬉しそうにも見えた。
 地下牢に下りていくと、エンマが暴れていた。
 鎖に繋がれ、後ろ手に縛られて両手の自由を奪われた状態で、牢の鉄格子に向かって体当たりしていた。
「じじいを返せ!」
 喚くエンマを、邪蛇は細い目でじっと眺めていた。
「それは、お前にとって大事なものなのか?」
「当たり前だ!」
 エンマは、鉄格子に顔を近付けて、邪蛇を激しく睨み付けた。
「そうか…。その大事なじじいとやらを殺されて、ひどく恨んでいるのだな。その命令を下したのは、わが王、雷鬼様だ。」
「そいつに会わせろ!」
「言われなくても、そうするつもりだ。」
 邪蛇は不気味な笑みを浮かべた。

 玉座の間。
 中央に玉座があり、黒曜石で出来た石柱が気まぐれな感覚でその周りに立ち並び、それ以外には何もないのに、やけに広くて、柱も床も、全てが黒かった。
 そのだだっ広い所へ放り出されたエンマは、きょろきょろと辺りを見回した。
 両手は縛られたままだが、足は動かすことが出来た。
 エンマを連れて来た邪蛇たちは、いつの間にか消えていた。
「誰もいねえじゃねえか…。」
 しんと静まり返った中で、エンマの怒りは頂点に達していた。
「うああーーーっ!ちくしょう!!」
 走り出して、玉座を思い切り蹴ろうとした瞬間、何かの力で吹き飛ばされ、エンマは床に叩きつけられた。
「お前がエンマか。」
 身を起こすと、いつの間にか玉座に座っている者がいた。
「てめえは誰だ!」
「俺は雷鬼。この根の国の王だ。」
 雷鬼は、じっとエンマを見ていた。
「じゃあ、てめえが魔物のボスなんだな!殺してやる!」
「そんな状態で、どうやって殺すというのだ。」
「くっ…!」
 鎖を解こうともがいても、腕を擦りむいて血が出るばかりであった。
「じじいを返せ!!」
 叫びながら、エンマはそのまま雷鬼に突っ込んで行った。
 しかし、雷鬼にぶつかる前に、何かに足を取られ、床に強く叩きつけられた。
「くそーっ!おかしな術を使いやがって!」
「どんなものかと思ったが…、がっかりだ。」
 雷鬼はつまらなさそうに言った。
「エンマ。俺はお前を殺さなくてはならない。この根の国に流れているくだらない予言のためにな。俺は王としてその予言を打ち消さねばならぬ。全く残念だ。」
「予言?一体何の話だ。」
「俺がわが子に殺されるということらしい。」
「わが子…って…、それじゃ、てめえが…!?てめえが、俺のオヤジか!」
 よくよく見れば、目の前にいる男は、水鏡に映った自分の姿に似ているような気がした。
「お前は何も知らないのだな。何も知らず、地獄里で暢気にじじいと暮らしていた…。そんな日が、ずっと続くと思っていたのだろうな。」
「…てめえが…、てめえが!じじいを殺したも同然だ!じじいは俺の全てだった!血のつながりもねえ俺を拾って育ててくれた俺の本当の親だった!それなのに、そんなくだらねえ予言だか何だか知らねえが、そんなもののために…、じじいを、家を!てめえが、俺とじじいの大切な思い出を壊したんだ!奪ったんだ!」
「ハハハハハハハ!!」
 雷鬼は、腹を抱えて大声で笑った。
「…いい表情だ。俺を憎んでいるのが、ありありと伝わってくるぞ!それでこそ、殺しがいがある。」
「俺はてめえを…じじいの仇をとるまでは、絶対に死なねえッ!」
 鎖が千切れた。エンマの腕は血だらけになり、着物まで赤く染まっていた。
「お前に何が出来る。」
 雷鬼は、頭上に手を(かざ)した。すると、手の平からばちばちと音を立てて、小さな雷が生じた。雷鬼はその手をエンマの方へ向けて、雷を放出した。
「ぐあああっ!!」
 エンマの体は、白い雷光に包まれ、鋭く激しい痛みが全身を襲った。
「俺の前では、誰もが無力になる。俺を倒せる者などいないのだ。」
 雷鬼は満足げに笑いながら、雷の力でエンマを苦しめ続けていた。
「それはどうだろうね。」
 突然の第三者の声に驚いたように、雷鬼は声のした方を見上げた。
 玉座の後ろの方の、天井近くの所に、女が一人、逆さになって立っていた。
「ヨキ…!何故お前がここに?」
「あんたは自信過剰すぎて、油断しすぎてるのさ。エンマは殺させないよ。なんたって、あんたを倒せる唯一の切り札だからね。」
 ヨキと呼ばれた女は、天井から足を離したかと思うと、くるりと体を回転させ、音も立てずに着地した。
 全身から妖気と色気が(ほとばし)ってみえるほどの、凄まじく美しい女だった。
 白銀の髪に青い薔薇の花飾りを挿していて、唇は紅をさしたように紅く、雪のように透き通った白い肌を惜しげもなくさらして、上下に分かれた黒い着物の間から、白い滑らかな首筋や、豊かに膨らんだ白い胸がこぼれんばかりに覗いて見えており、露わになった腰は、太腿にかけて、艶めかしい曲線を描いていた。
 ヨキは腕を組み、大きな琥珀色の瞳で、油断なく雷鬼を睨み据えていた。
「お前も予言を信じているのか。」
「別に予言は関係ないさ。あたしはあのアヤメが怖かったからね。その血を受け継いでいるエンマに期待しているのさ。」
 ヨキは雷鬼を睨み付けたまま、ふふんと笑った。
「ふん。アヤメか…。」
 辺りが突如、白い霧に包まれた。
 雷鬼の術ではなかった。ヨキの姿も見えなくなり、雷鬼は気配を探っていたが、すぐさま玉座から離れ空中に飛び上がった。
 霧が晴れたかと思う間もなく現れたヨキが、雷鬼に向かって口にくわえていた白い薔薇を投げつけてきた。
 雷鬼はそれを素早くかわしたが、回転する白い薔薇の花びらから、さらに何本もの白い薔薇が次々と針のように飛び出してきて、それらが矢のようになって、雷鬼に襲い掛かってきた。ヨキの華やかな術であったが、薔薇の矢には猛毒が含まれていた。
 薔薇の矢は、鎧に覆われている雷鬼の胴には刺さらず弾かれたが、腕と足に数本が刺さった。すぐに雷鬼は薔薇の矢を引き抜いたが、既に猛毒が染み込んでいて、体が麻痺してくるのを感じた。
「全く小賢しいマネを…。」
「あたしはストレートじゃないのさ。あんたと違ってね。」
 しかし、雷鬼が麻痺して動けなかったのは一瞬だけだった。すぐに猛毒を克服した雷鬼は、反撃に出た。手の平から雷を生じさせ、天井に向かって雷を放出した。すると雷が天井から部屋全体に流れ落ちた。
「なんてことすんのさ!」
 雷が落ちた衝撃で、ヨキは空中から転落し、床に走っていた電流をまともに食らった。
 雷鬼だけは、自らの雷を受けても平気な顔をしている。
「そんな術で、この俺を倒すことは出来ん。」
「分かってるさ!だからこそ、アヤメの力を借りるんだ。」
「確かに、アヤメは俺を殺せる力を持っていた。だからこそあいつは、人でありながら、この根の国に入ることを恐れていなかった。そして殺そうと思えば、いつでも魔物を殺すことが出来た。この俺さえもな。」
「全くバカなことをしたもんだと思ったよ。あの時は。」
「しかしあいつには、それが出来なかった。力はあるのにだ。あいつの弱点は、人であることだったのだ。人である限り、人の情というものを捨てられん。いくら天才的な力を持ってはいても、所詮、ただの人間の女だったということだ。」
「いや、あんたは同じ魔物でも、特別ひどい男だよ。あんなに可愛がっていたアヤメを、自ら殺すなんてさ。あたしには、あんたのことが理解出来ないね。」
 くく、と雷鬼は低く笑った。
「俺はあの女に出会ったときから、いつか殺してやりたいと思っていた。人間を超えた力を持ち、何もかもが完璧に見えるあの女をな。あいつの全てを捕らえ、支配し、惑わして、混乱させ、あいつが俺を疑いながら、それでも人の情から信じようとする…その弱い心を裏切ったとき、一体どんなに絶望の顔をするか、とな。ハハハハハ!!」
 どこまでも無邪気に、雷鬼は笑っていた。
「本当にあんたはサイテーだね。」
「そんな一瞬の楽しみを味わうために全力を尽くす。それが俺のやり方だ!」
「あんたみたいな自分勝手で気ままな奴に、根の国を任してはおけないんだよ!」
 ヨキは高く飛び上がり、雷鬼の頭上をとると、空中で前転しながら、今度は両手から赤い薔薇を放ってきた。赤い薔薇は、飛行しながら炎を纏った矢に変わり、炎の雨と化して雷鬼に降り注いだ。
 だが、雷鬼の姿が消えたかと思うと、いきなり天井から大雨が降ってきて、たちまちのうちに、炎の薔薇はかき消されてしまった。
「ち…!」
 雨が止み、雲と共に姿を現した雷鬼を、ヨキは忌々し気に見た。
「もう終わりか。もっと面白い術はないのか!ワハハハハッ!!」
 雷鬼は石柱の一つを素手で掴み、がらごろと大きな音を立てて柱を床から引き抜き、軽々と持ち上げた。そして、柱をヨキめがけて投げつけてきた。
「どうしようもないよ、こいつは…。」
 ヨキは小さなねずみのようにちょろちょろと逃げ回っていた。雷鬼は、まるでねずみをいたぶるネコのように、逃げ惑うヨキを見て楽しげに笑っている。
 さらに、雷鬼は柱を壊し始めた。玉座の間の柱が壊されることは、日常茶飯事であった。柱は雷鬼にとって、壊すために存在しているようなものなのだった。崩れ落ちてくる柱を、ヨキは俊敏な動きで避け続けた。
「ヨキ!いつまで逃げ続けるのだ!これでは勝負がつかないではないか!」
「あたしは勝負しに来たんじゃないよ。」
「何!?」
「雷鬼。あんたは本当に忘れっぽいね。あたしはただこうして逃げてただけじゃないんだよ。必死に時間を稼いでいたのさ。エンマを逃がすためにね。」
 いつの間にか、エンマの姿が消えていた。
「エンマは頂いたよ!」
「キサマッ!」
 再び白い霧が漂い、ヨキの姿が見えなくなった。
 しかし雷鬼は、ヨキを追わなかった。
「暇つぶしがなくなっては、つまらんからな。」
 そう呟く雷鬼の目は、生き生きとした鋭い輝きを帯びていた。

 雷鬼の城から遠く離れた、根の国と黄泉の国の境。
 霧に隠れた川原に、ヨキの小さな手下によって、エンマは連れて来られていた。
「おい、いつまで寝てんのさ!」
 頬を引っ叩かれ、エンマは気絶から目を覚ました。
「ん…?」
「憎たらしい顔。雷鬼にそっくりだな。」
「なにィ!」
 エンマはがばっと勢いよく起き上がり、先程まで自分を苦しめていた仇の姿を探した。
「くそ!ここはどこだ!あいつは!?」
「お前は殺される所だったんだよ。あたしが、あんたの命の恩人ってとこさ。」
「誰だ、てめえは?」
 エンマは目の前にいる女を見た。
「あたしは夜鬼(ヨキ)。黄泉の国の王なのさ。…と言っても、今まで人間の里で暮らしてたお前には、何にも分かんないだろうね。」
「その通りだ!いきなり魔物が襲ってきて、家を焼かれじじいを殺され…。一体何だってんだ!しかも何故か俺のことを知ってる奴がいたり…、俺は、今まで親の顔も知らなかったのに!」
「あたしが全て話してやる。お前が何故こんな目にあっているのか…。それは、全部雷鬼のせいなんだよ。」
「やっぱりあいつが!じじいの仇なんだなッ!」
「落ち着いて聞け!今のお前では、敵討ちどころか、虫けら同然に殺されるだけさ。雷鬼を倒せる者は誰もいない。あたしは体を再生できるから、なんとかあいつとやり合えるけど、それだって、雷鬼が本気を出せばどうなるか分からない。あいつはただ、戦う相手がいなくなると困るから、わざと殺さずにいるだけかもしれない。雷鬼はな、自分以外のもの全てをおもちゃのように考えているような奴なのさ。」
「おもちゃ…だと!?」
 エンマの心に、草吉の顔が浮かんだ。
「そうさ。あいつは自分がしていることが、どれだけ残酷なのか、考えたこともないんだよ。昔からそうだった。体ばかり大きな子供みたいな奴なのさ。」
「てめえは、あいつのことを知ってるんだな…。」
 懸命に怒りを抑えながら、エンマは夜鬼の話に耳を傾けた。
「雷鬼はな、まず王座を奪うために自分の親を殺した。別に憎み合ってたとか、争ってたってこともなかった。雷鬼の親は天魔というんだが、むしろ天魔は、雷鬼を可愛がっていて、いずれ王位を渡すことは誰の目にも明らかなくらいだったんだ。待っていれば、そのうち王になれるはずだったのに、雷鬼はお前と同じぐらいの、まだガキの頃に、親を殺したんだ。あいつは、早く根の国を自分の思い通りにしたかったのさ。そのために親が邪魔になって殺したんだろう。」
「ひでえな…。」
 膝の上で、固く握り締めたエンマの拳が震えていた。
「そして、お前の母アヤメも、身勝手なあいつの犠牲者だったのさ。アヤメは、魔物たちが恐れを抱くほど強大な力を持っていた。それに、誰もが心を奪われるほど美しかった。雷鬼だって、アヤメの強さと美しさに惹き付けられていた。だからアヤメをものにしようと、根の国を飛び出して、アヤメの故郷の花霞の里にまで行ったんだ。魔物にとっては、この上もなく危険な里にね。周囲の反対を押し切って、アヤメを妻にし、根の国に迎え入れ、しばらくは平和な日々が続いていた。しかし、そのうちに、あの予言が広まり始めて、雷鬼のアヤメに対する態度は変わっていった。アヤメは、雷鬼が子供を殺しかねないと思った。だから、あたしに助けを求めて来た。アヤメはそのとき、既に妊娠していて、霊力が弱まっていたんだ。アヤメは、死を覚悟して、最後までお前を雷鬼から守り、黄泉の国でお前を生むとすぐに死んだ。黄泉の国は、死者の国だから、人間は存在できないんだ。しかし、お前を身ごもっていたせいか、アヤメは黄泉の国に入ることが出来た。そして、お前を生んですぐに消滅した。その後、あたしがお前を人里に送った。誰かが拾って育ててくれるだろうと思ってな。まさかあたしがここで育てるわけにはいかないからねえ。」
「そうだったのか…。」
「エンマ。お前の父親はサイテーだが、母親のアヤメは、素晴らしい人間だったと思うぞ。アヤメは、やろうと思えば根の国の魔物を滅ぼすことも出来たし、雷鬼を殺すことだって出来た。でもそうしなかったのは、人と魔物の共存を望んでいたからなんだろう。」
 夜鬼は微笑んだ。
「…俺の母さん…その…アヤメってのが、凄くて、いい奴だってことは分かったけどよ、お前も雷鬼と同じ魔物だろう。何で雷鬼と争ってんだ?」
「あいつが、人を滅ぼそうとしているからさ。」
「なにっ!」
「あたしは吸血族。人の血をエサに生きてるからねぇ。人が滅んじまったら、困るのさ。」
「それじゃ、お前の敵も雷鬼、俺の仇も雷鬼、だから俺を助けたんだな。」
「ああ。だけどお前を助けたのは、それだけの理由じゃない。いずれお前は、その雷鬼を超える力を持つ可能性があるのさ。それまで、お前に死なれたら困るんだ。」
「俺は、じじいの仇をとるまで、絶対に死なねえっ!」
 エンマは拳を握り締めて立ち上がった。
「フフ。お前が雷鬼に似ているのは、姿だけだね。心は人間そのものだ。」
「あいつに似てるなんて言われても、全然嬉しくねーんだよ!この姿のせいで、俺は鬼呼ばわりされて…。くそっ、どこまでもムカつく奴だ!」
「とにかく、今のお前では…、霊術も使えないお前に、あたしがどんな技を教えても無駄だ。まずは、花霞の里で霊術の修行をすることだ。霊術を完璧に身に付けたら、今度はあたしが妖術を教えてやる。それからだ、お前の仇討ちは。」
「そういや、俺はそこへ行くはずだったんだ。あいつ…蓮花はどうなったんだろう。」
「蓮花…か。」
 夜鬼は目を閉じ、エンマの心に映った少女の気配を探した。
「安心しろ。蓮花は、今お前を探しているようだ。あたしがそいつのそばまで連れて行ってやろう。」
 夜鬼は、霧を起こして身を隠すと、一瞬にして霧が晴れて、今まで夜鬼がいた所に、大きなネコのような動物がいた。夜鬼が変身した姿である。
「乗りな。」
 ネコの姿になった夜鬼は、エンマを背中に乗せると、ものすごい速さで走り出した。
 夜鬼は、蓮花のいる所から少し離れた所まで来ると、そこでエンマを降ろし、元の姿に戻った。
「あたしはここまでさ。あたしはあの者たちにとっては敵だからね。見つかるとヤバイだろ。言っておくが、あたしは雷鬼を倒すためにお前を利用したいのさ。人間の味方をするわけじゃない。そこの所を勘違いしないでくれ。」
「…ああ。分かった。」
 エンマは頷いた。
 夜鬼はエンマを見て微笑むと、白い霧と共に消えていった。
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