(二)-15

文字数 208文字

 そして拓弥は教室の中央の広くなっているところに真ん中に来た。そしてぐるりと一周、教室内を見回した。ここには誰もいなかった。
 拓弥は不思議に思い、スマートフォンを取り出してさっきのラインを確認した。まさか別の場所に来てしまったのか。
 そのとき、ドアが閉まる音がした。
 拓弥は顔を上げた。そちらを見た。そこにはドレスを着た金髪の女性がいた。観劇の時のメインヒロインで、王子様とキスをしていた、華奢(きゃしゃ)な役者だった。

(続く)
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