第8話 危機

文字数 1,003文字

オレンジの里を壊滅しつくした黒牙は、次なる目標としてブドウの里に向かう。
その頃、赤鬼とリンゴの里の住人たちは、紫影とブドウの里の住人たちと合流していた。
彼らは共に竜の里への途上にあり、その道中で黒牙率いる軍勢と遭遇した。

黒牙が「見つけたぞ」とニヤリと笑い、襲い掛かってきた、赤鬼、紫影、そして戦える住人たちは立ち向かった。
来る敵を次々と退け、徐々に赤鬼たちが優勢になり始めたが、黒牙は依然としてニヤニヤと笑っていた。
背後から悲鳴が上がった。
紫影が赤鬼に新たな敵の出現を知らせると、黒牙は大声で「捕えろ!」と命じ、後方では住人たちが逃げ惑う悲鳴が響いていた。
赤鬼たちは目の前の敵に手を取られ、助けに行くことができなかった。
しかし、紫影が「私が行く。ここは任せた」と言うと、赤鬼は頷いた、紫影が前線を離れようとしたその時、バーミンズを次々となぎ倒しながら進む二人の姿が現れた。
それは陽光と光輝だった。彼らは竜の里に到着した後、赤鬼たちの様子を見に来たのだった。

陽光と光輝の姿を目にした黒牙は怒りに燃え、猛烈な怒りを露わにした。
「貴様らぁ!」と絶叫すると、彼は二人に向かって激しい攻撃を仕掛けた。
黒牙の執拗な攻撃の前に、陽光と光輝は徐々に劣勢に追い込まれていった。

黒牙の剣は稲妻のように速く、二人はその猛攻をかわすのに精一杯だった。
陽光が一瞬の隙をついて反撃を試みるも、黒牙は容易くそれを受け流し、さらに反撃に転じた。
光輝もまた、勇敢に立ち向かうが、黒牙は強く防戦一方であった。
戦いは熾烈を極め、二人の間には激しい打撃の音と共に火花が散った。
しかし、陽光と光輝は次第に追い詰められていく。

陽光と光輝が諦めずに立ち向かう姿を目の当たりにしたブドウの住民たちは、かつての黄風の勇敢さを思い出した。
逃げ惑っていた彼らは、新たに勇気を振り絞り、黒牙とそのバーミンズの軍勢に立ち向かい始めた。
この勇気ある行動はすぐにリンゴの住民たちにも伝わり、彼らもまた戦いに加わった。
思いがけない抵抗に直面した黒牙は退却し始め、その姿を見たバーミンズたちも慌てて逃げ出した。

赤鬼たちは、陽光と光輝に感謝の言葉を述べた。
陽光はこの機会を利用して、光輝を赤鬼たちに紹介した。
光輝は、これからレモンの里に戻って、現在起こっている出来事を住人たちに伝え、その後で竜の里へ向かう予定であることを話した。
光輝と別れ、赤鬼たちは龍の里への旅を続けた。
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