第21話:新しい介護施設建設用地の確保へ

文字数 1,518文字

 ちょうど、この頃、2009年、以前、修善寺の老人介護施設で、東京の経済力に恵まれない老人を60人、引き受けたことが知れわたると、東京23区で老人介護費のため多額の費用を支出を余儀なくされている自治体でも修善寺の老人介護施設に、介護老人を引き受けてほしいという連絡が入るようになった。これには、さすがに、急な話であり、予算もないので、三井賢治も田川さんも困ってしまった。

 すると希望する東京23区の議員さんが三井賢治も田川さんの所へやってきて、無利子で1億円の融資をするという自治体まで現れた。この話を聞いて、検討してみると返事せざるを得なくなった。しかし田川さんが、東京の中にある介護福祉士を持つ大学に介護福祉士の供給を頼みたい、それが可能ならば、引き受けてもよいという、交換条件を付けて、東京23区の区議会議員に連絡した。

できるだけの協力は惜しまないという返事が、区議会議員から連絡があり、それを待つことにした。2週間後、東京の3つの区から最低62人の入居要請があり無利子融資は最大2億円と連絡が入った。それを聞いて、以前、老人施設を建てた時に協力してくれた不動産屋と建築屋の社長に相談しにいった。すると4週間で地元の知り合いを通じて情報を調べると答えてくれた。

 その後、不動産屋が、農業をやめ耕作放棄地は4つできたが、一番の良い土地は以前、畑をしていたが300坪で現状渡しで900万円だと話していると聞いた。その土地の持ち主の里村茂雄さんと奥さんは、近くの老人介護施設にいるから詳しい交渉をして欲しいと言われた。その 交渉を不動産屋と黒田さんに行ってもらうことを決めた。黒田さんも里村さんは、以前から顔見知りだから話してみると言った。

2009年12月初旬、田川さんと黒田さんが里村茂雄さん夫妻が入所している老人施設を訪ねてた。そして黒田さんが、東京で老人施設をつくる土地がないので、この近くに老人介護士施設を作ってほしいと東京の議員さんたちに頼まれていると話し始めた。そこで里村さんが昔、耕作していた畑をその老人施設をつくために使わせて欲しいので、売ってもらいたいと語った。いくらで買うのか聞くと現状渡しで900万円と言った。

 そのままの工作放棄地で良いのかとでと聞くので構いませんと言うと、それに対して他人様の役に立つなら了解と言った。ついては、書類一式化してもらいたちと言い、役所で、名義変更して、里村さんの貯金通帳を預かり、900万円を入金して、その通帳を返すと伝えると、ご苦労様ですと言ってくれた。その後、その部屋のロッカーから大きな封筒に入った書類を持ってきた。

 名義変更に必要な書類が完備されてるかどうか田川さんと黒田さんが確認して大丈夫ですと言い通帳も貸してと黒田さんが言うと手渡してくれた。もう一つ、ハンコも貸して欲しいと言った。黒田さんが、里村さんの肩を軽く触って、絶対に悪いようにしないから信用してくれと笑顔で言うとわかりました宜しくお願いしますと言って直接、黒田さんに手渡した。その後、不動産屋さんと3人で法務局と役場、銀行を回り1日がかりで名義変更を終了した

 。翌日、田川さんと黒田さんが、里村さんの部屋を訪ね名義変更が終了したと言い貯金通帳を見せ900万円、入金してあると確認をとると里村さんが、ありがとうと言い、握手した。そして黒田さんが、これで東京で苦しい生活で困っている老人100人以上が安心して人生を最後を迎えられるというと里村さんも黒田さんも目頭を熱くした。その後、黒田さんと田川さんが、里村さんに、この度は、本当に助かりました。お陰様で東京の人たちにも良い報告ができますと言い部屋を後にした。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み