報告
文字数 1,160文字
大樹の自宅を三人が訪れ、玄関先でアリシアはさきほど聞いてきた事実を伝えた。
衝撃的な事実を聞かされても、大樹に目立った反応はなかった。呪われ人としては当然だった。
前にも言ったかもしれないが、子供ができないってことは、この街が維持できないということでもある。
それはふういんの崩壊を意味するからな。
だから、呪われ人にとっては、子供をつくることが最大の目標とも言えるんだよ。
これ以上は伝えることもなかった。
三人は大樹の自宅を出た。
玄関を出た直後、アリシアがそう呟く。
呪われ人はあまり買い物をしない。
母の日にプレゼントをするような習慣もないはずです。
ですから、もしお店で買い物をしているところを見かけたとしても、それは最低限必要な食料品の購入であると、普通は考えるのではないでしょうか。