第6話 完結

文字数 291文字

 テレビの世界に本格的に進出するようになってから三年後。南小路大五郎にとって初となる大河ドラマの主役のオファーが舞い込んできた。
 しかし、既に大型バラエティのレギュラーも決まっており、どちらかを選択せねばならない状況に追い込まれた。

「やっぱり大河ですよね。なんだかんだ言っても俳優が本業ですから。バラエティの話は断っておきます」北柳はスマートフォンを手に言った。
 しかし南小路はちょっと待ったと制する。
「いや、俺にいい案があるぞ」
「何ですか、いい案って?」
 北柳を睨みつけながら、南小路はしたり顔でこう言い放った。

「簡単だ。織田信長の格好をしながら、鼻にザリガニを挟めばいいんだよ」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み