第6話 月の剣

文字数 140文字

月が鮮明に見える深夜こそが、私にとって魔物の狩り時。抜刀した三日月のようなショーテルは、私が振りかぶると真っ二つに割れる。そこから覗く鮫のような牙が、魔物を斬るのではなく囓るのだ。これしか、呪いで繋がった私の飢えを満たせない。

「……イヤだ」

満腹感の幸せを感じてしまうから、イヤだ。


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