散る.

文字数 343文字

いじめに耐え続けた約10ヶ月。
辛く長かった中学校での日々が終わる。
彼女が支えになってくれたおかげで、私はなんとか卒業に必要な日数を越えることができた。
相変わらず卒業式の日でも、私は誹謗中傷されていた。当然嫌な気持ちだったが、こんな日常も終わりだと思うと耐えられた。
桜の散る校庭。私は彼女に心からの感謝を伝えた。それ以来、今になるまで連絡もとっていない。心優しい彼女が幸せに過ごしていてほしいと思う。

いじめにあっていた間は、先のないトンネルのように長く暗いものだった。
あれから数年経った今でも思い出すと苦しくなるし、吐き気がする。トラウマになっている。
しかしあの期間があったからこそ、今は世界の、色彩の美しさを感じることができている。

むしろ地獄のような日々に感謝するべきなのかもしれない-
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