嗤い.

文字数 368文字

声が発しづらくなり数日がすぎた。いじめは変わらず続いていた。段々とそれが日常になりつつあったが、その時の私にはどうすることも出来なかった。
靴を捨てられることから始まり、無視をされた。その次は、私が何をするにも笑われるようになっていた。
音楽の授業のときのことだ。雨の強く降る日。歌のテストがあった。私は変声期といじめによるストレスで、まともに声が出なかった。先生は、無理はしなくていい。小さい声でも歌いきってくれ。と言った。救われた気持ちになった。しかし、後ろで笑われているのがよくわかり、とても苦しくなった。
それから、どの授業でも私が発表するだけで笑われた。挙句の果てには友達と話していることさえもその対象になった。自意識過剰と思われるかもしれないが、指をさされて笑われたのなら誰でも不快に感じるはずだ。
そうして私の心は死につつあった。
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