第5話

文字数 281文字

僕がもっともっと若かった頃。
高校を中退して初めて入った会社。
太って眼鏡をかけたヤンキーの先輩のもと、準社員という肩書きで働いていた。
仕事は楽しかった。
物流センターの農産物の荷受、仕分け。
牛蒡やブロッコリーが生でうまいのを、そこで知ったし、生サンマの刺身をいち早く味わえた。
破損や余剰したのを持ち帰れたのだ。
フォークリフトも乗れたし、免許取得の練習を兼ねて、構内のトラックを移動も出来た。
たくさんのパートさん。
みんな年上だったから、便所に十人くらいの男に担ぎ込まれて危ういところをエロマンガ家の先輩に助けられた事もあった。
それは女。
やっぱり、いつも女が原因だった。

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