第1話 竜を退治して姫を助けてそれからそれから

文字数 1,023文字

ねえねえロインちゃん

ぼくね

また新しいゲームのアイデアが思いついたんだ

へ、へえ

どんなのかな

ロウくん

(どきどき)

竜を退治してお姫様を助けるゲームなんだ

いいんじゃない?

なんか普通で

それぐらいなら

うん

いろいろ大丈夫かと

でね

タイトルは『ドラゴンク○スト』なんかどうかな


だめええええ!

能力発動

間に合った!?

あれ?

なにこの○

『ドラ○ン○エスト』

なんだろうこの○たちは


あぶなかったわ……

あやうくこの世界が破滅するところだった……

うーん

タイトルはともかく

ゲームシステムはね

レベルという概念を導入して

モンスターを倒すと経験値を得て

どんどん強くなって

そうだな

じゅもんを覚えたりするんだ


いやなよかん
じゅもんはたとえば

ギラギラひかるから○ラとか

たいりょくを回復する○イ○なんてなまえは


あれ?

また○が

(ううう、能力全開よ)


あと

なにが起こるかわからないじゅもんは

○○プ○テとか


また○がたくさん

なんだろうこれ?

(これが神様から授かった能力のひとつ『伏せ字』よ)

(かっこいい能力名はまたあとで考えるけど!)

穴たわし煮ました
!?

今のは

今のはセーフなの!?

能力が間に合わなかった!

おおゆうしゃきすしてよ
あああ!?

今のは!?

今のはどうなの!?

わからない

わからないよお!

なんていう投稿ネタが

ゲーム雑誌にのったりしてね

アウトだったー!
よし

このゲームは大ヒットするぞ

さっそく製作に入ろう!


くう!

こうなったらもう一つの能力発動よ!


ごめん!

ロウくん


あなたの脳髄をいじくりまわすわ!

あがらほっぺらほげほげほげ

えんりこえんりこ

ふにえふにえ

ないないないぽー


あああ

ロウくんの脳髄……あったかい……です

すばらしいアイデアが思いついたよ!

ロインちゃん!

聞いて聞いて!

えー何かなー

ロウくん

聞かせてー

聞かせてー


主人公は伝説の料理人の末裔である少年

死んだおじいさんの遺品から偶然みつけたノートには

なんと竜を料理するレシピが載っていたんだ

しかしその料理を完成させるには

とおい異国の地にあるという万能調味料『酢』が必要

最高の竜料理をめざして少年の旅が始まる!

すてき!

さすがロウくんね!


タイトルはなんていうのか?

『ドラゴン食え! 酢と』


すごいんち!

ゲームの内容とぴったりんこのタイトルだっぴょね!

うぺらほっぺら!


あはは!

なにいってんだかわかんないや

ロインちゃん!

あへあへあへ


それが能力の代償

言語野にたんぽぽ生える

よし!

さっそく作るぞ!

ぼくのゲーム!

『ドラゴン食え! 酢と』を!

んほおおおおおお
なんか

ごめん

しくしくしく
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登場人物紹介

ロウ・メタター

無駄にクリエイティブな青年。

しかし、考え出すアイデアがことごとく危険でつねにこの世界を破滅の危機に晒している。

ロイン・ヒー

ロウの幼なじみ。高次元世界にアクセスするよくわからない能力が生まれつきある。ロウの危険な発言から世界を守るため、神的な存在から珍妙な能力をいろいろ授かる。ただし、能力の代償として言語野にたんぽぽが生える。

神的ななにか

なんかそれっぽいやつ。ロウの危険発言に自分もハラハラしていて、ロインにいろいろ能力を授けている。

ようするに作者じゃね?

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