02.謎の黒い箱
文字数 3,331文字
あなたたちが玄関のような扉に近付いてみました。
ドアノブを回してみますが、なぜか鍵がかかっています。
ドアロックはこちら側にありますが、何度回しても扉はビクともしません。
どこか怪しいところはないか探してみますが、普通の扉にしか見えません。
玄関の扉の左右には窓があります。かほりがその窓から外を見てみると、外は灯り一つ無く真っ暗です。
アキはドアの外に向かって聞き耳を立ててみます。
かほりは柱時計に近付きます。
柱時計はちゃんと動いており、現在の時間は夜の22時であることが分かりました。
あなたたちが辺りを見回すと、6番の部屋の前に、扉を塞ぐようにして黒い箱のようなものが置いてあることに気が付きました。1.5メートル四方の黒い直方体です。
君入が黒い四角い箱を開けようとしてみますが、箱には開け口がありません。
かほりが6番の扉に聞き耳を立てますが、特に何も音はしません。中には何もいないということがハッキリと分かります。
あなたたちが持ち上げた途端に箱が熱を持ち出しました。手を離そうとしても箱から離れません。
あなたたちは全員、箱から手を離すことができましたが、軽い火傷を負いました。かほりと木坂が最もひどい火傷を負いました。
慌てて手を離したことにより、箱はものすごい音を立てて床に落下しました。しかし箱には何の変化もありません。
扉を開けられる位置まで箱を移動させることができました。
あなたたちは各々、応急手当をしました。木坂とかほりにはまだ痛みが残りました。
アキは天井から吊り下がっているシャンデリアを見てみますが、それ自体にはおかしなところは見受けられません。もしも落下したら危険だな、ということが頭を過ぎりました。
君入は6番の部屋を開けました。
がちゃ。
6番の部屋を開けると、そこは書斎のようです。
いくつかの本棚と大きな金庫があり、部屋の真ん中には引き出しのついた立派なデスクがあります。
かほりはデスクに近付いていきました。
引き出しを開けようとしましたが、鍵が掛かっているようです。
机の上には、日記のようなものが書かれたものが1ページだけ置かれていました。
かほりはそれを手に取って読んでみました。