地元男子の茶飯事(ちゃめしごと)
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文字数 2,127文字
お前、付き合い長い割には、
俺ん家に来たこと、まだ一度もないよな?
ああ、俺、お前ん家、知らないからなっ
えっ!?
あれっ? そうだっけっ?
まあ、俺があえて、知るのを避けていたから、というのが正しいかなっ
なんでよっ?
こんなに長い付き合いなのに
例えばよ?
もし、お前ん家に、泥棒が入ったとするじゃん?
いや、いや、いや、そうはなんねえだろっ
なんで、俺の家を知ってたら、容疑者になるんだよ
そんなこと言ったら、俺ん家知ってる、うちのご近所さん、全員容疑者じゃねえかっ
そんな、容疑者しか住んでねえ町内とか、絶対、嫌だわっ
「俺、お前の家とか知らないから、俺は全く関係無いからっ」
そう、言えなくなっちまうんだぞっ?
お前の家を知っちまったら
そしたら、俺、ストーカー犯人の、容疑者の一人として、疑われることになるじゃねえかっ
擁護も出来んのにっ
お前の家で、何か不審なことが起こる度に、
すべて俺のせいにされちまうかもしれねえんだぜっ?
冷蔵庫にあったはずのプリンが無くなった……
置いてあったはずの洗濯物が無くなった……
アイツが、持って行ったに違いない
お風呂の浴槽が、なんだか汚い……
アイツが入ったせいに違いない
醤油が切れた……
アイツのせいに違いない
電球が切れた……
アイツが……(以下略)
お前が、すごい疲れて、家に帰ってきたら
勝手に、家の合鍵をつくって
勝手に家の冷蔵庫を開けて、飲み物を飲んだり、中にある物を食い散らかしたり……
お前の家に連れ込んで、ラブホテルの代わりに使ったり
それで、お前が何も知らずに家に帰ってきたら
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