第7話

文字数 519文字

わたし、運動は全然ダメ。
運動会はいつもどべ。 
それでもわざと、もっとダメにして、先生にもたれかかるんだ。
「きゃあ」
とか言ってね。
わたしのセクシービーム、効くかしら?
あら?
先生、わざと触らない様にしてる。
もう、なんてかわいいの?
まみちゃんさんの気持ちがわかるわ。
まみちゃんさんには触りたいんだよね、先生。
羨ましいわ。
わたしが危なっかしいから、リフトに一緒に乗る事に。
チャンスだわ。
わたし、逃さないよ。
「先生、江戸川乱歩、お読みになる?」
あのギクリとした顔。
「いやあ、テレビでしか…」
もお!
モノホンだわこれは。
ああ、珍保先生、珍保先生、珍保先生。
そんなわたしの想いは破られた。
「君、もしかして、花ちゃんかい?」
きゃあ、わかってくださった。
ぶんぶんかぶりを縦に振る。
鼻水なんか、気にしない。
「こんなの、卑怯だ。君、いくら使ったの?」
わたしの真新しいウェアを見ながら。
「うーん、30万くらいかな?」
「さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さ、さんじゅう、まん」
そう言って絶句した珍保先生。
バツが悪くて少ししてから隣を見ると、先生泡吹いて気絶してた。
「きゃあ、先生!わたし降りれない!」
リフトの終点が近付いていた。
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