第16話ー真っ白な楽譜に未来を描いて(随筆・オススメ)

文字数 611文字

 僕には夢がなかった
 色んな未来を想像してみても
 結局は上手くいかないだろうって
 自分で自分を諦めていました

 僕には目的がなかった
 何となく毎日を適当に生きても
 その内どうにかなるだろうって
 自分で選択を捨てていました

 そんな僕だから 未来への選択肢にぶつかると
 知らないフリをして 逃げて生きてきました
 自分で自分を諦める僕は とても愚かで
 後悔を唄う歌ですら 楽譜は真っ白でした


 僕には夢ができなかった
 色んな好きを極めてみても
 結局は何にも遺らないだろって
 可能性を諦められて生きてました

 僕には目的ができなかった
 何となく頑張ってみても
 その内どうせ飽きるだろって
 選択肢を捨てられて生きてました

 そんな僕だから 未来への選択肢を拒まれる度に
 知らないフリをして 泣きながら生きてきました
 自分で自分を慰める僕は とても愚かで
 悲痛を叫ぶ歌ですら 楽譜は真っ白でした


 誰にも知られずに死ぬのが怖くて 泣いたあの日
 誰かの記憶に遺りたくて 足掻くこの日
 
 でも僕は何も変わらなくて
 何色でも無い真っ白なままで
 僕は僕に泣くくらい僕が嫌いです

 そんな僕だから 夢見る人が輝いて見えて
 自分勝手に闘争して 負けじと生きていけています

 他人より劣っている僕は とても愚かだけど
 僕が唄うこの歌は とてもグチャグチャだけど
 僕が僕を諦められないから 人生の選択肢と向き合って
 人生を唄う僕の楽譜に 未来を描いて生きていきます
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