第14話ー弱虫勇者(絵本・オススメ)

文字数 433文字


 明るく平和な世界が好きでした
 他人の呻き声が聞こえる中
 残酷な世界に怯えた目は
 どうしようもなく救いを欲していた

 家族と居るのが好きでした
 弱い自分を安心させてくれるから
 勇敢なフリをして
 誰かが助けてくれるのを待っていたんだ

 守り抜け この力で
 大切な人を安心させるんだ
 駆け抜け 悲しみの先に
 世界を 光で照らすんだ

 
 知らない人が苦手でした
 どうすれば良いのか分からないから
 触れ合うのが怖くて
 誰かの後ろに隠れてた
 
 痛いのは嫌いでした
 苦しいばかりで楽しくないから
 心と身体が弱くて
 誰かの後ろに匿われてた

 守り抜け
 交わる正義が 剣戟音を奏でる 戦場で
 駆け抜け
 悲しみの先へ 辿り着くんだ


 僕は弱虫だ
 でも……きっとそれでいい
 弱いから 強くなれる
 弱いから 寄り添えられる

 守り抜け この力で
 大切な人を安心させるんだ
 駆け抜け 悲しみの先に
 そこはきっと 光輝いてるよ

 平和な世界 守ってみろ
 弱さを強さに変えて
 守り抜け 大切な人を
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