夜のとばり

文字数 177文字

「素敵なカクテルを出すところがあるんだ。」

そう言われて、彼の車に乗り込んだ。

田園地帯を一時間。着いたところは、誰もいない静かな神社。

「見てごらん。」

見上げたら、空の色が三つにわかれていた。

一番上は夕日の色、オレンジ。
真ん中は冷たい空気の色、紫。
一番下は冬の夜の色、黒。

「冬限定カクテル、夜のとばりでございます。」

私はにっこり笑って、もう一度空を見上げた。

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