第6話 鉄の処女Ⅵ

文字数 381文字

待って~! 私のリボン!
こっちへ来るな! 
なんだ!? 危ない! ウォッ!!
ドン!!
イタッ! ちょっと、どこ見て……
ポロッ
……ってなにこれ!?
それは時限爆弾だ! いいから離れるんだ!
バレたら仕方ない! お前らもろとも道連れにしてやるぞ! 最初からそのつもりだったしな!
だっ、駄目!
来るんじゃない!
フラウ! 爆弾は任せた!
えいっ! 
なんだっ! のしかかるな!
(でもあの華奢な身体じゃ……)
お前の体格で俺を抑えられるわけないだろ!
それはどうかな!
私はラージム! 身体を石に変化させる!
なんだ!? 急に重く!?
膝から下りろ! クソ、身動きがとれない!
チッチッチッチッ……
(さぁ、私の出番だ。マントを広げる時が来たな……)
パサッ
ドン!
キャ!
バサッ!
(私を庇って……マントに覆い被さって……)
泣きそうな顔をするな、大丈夫……私は鉄の処女だぞ?
だっ……駄目っ!
ドカカァァン!!
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登場人物紹介

主人公。孤児院で育ち、今は拷問師達のお手伝いとして雇われている。無表情だが、秘めた嗜虐性があり、実は一番拷問の才能があるのでは、と言われている。

鉄の処女(フラウ・アイゼルネ)。マントの素材を鋼鉄化、また形状を鋭利に変化させ、拷問を行う。常にマントを羽織り、その中に両手を閉まっている。

石抱(ラージム)。体重を変化させ、相手の膝の上に乗ることで拷問を行う。彼女の本当の体重を知る者はいない。

鼠の箱(ディグ・ファンシー)。ネズミを操り、かつては残虐な拷問を行っていた。その後、ネズミ達とくすぐり専門の拷問師に。

ネズミ。

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