第10話
文字数 318文字
父が大切にしていた、椅子に座りながら
長い手紙を読み終えた。
何通もあったその手紙をゆっくり封筒にしまう。
ぽたぽたと流れ落ちる涙を止めることはできない。
何度も手で拭うけれど、それでも溢れ出す涙をとめる事はできなかった。
どうして
その言葉だけが頭を反芻する。
どうにもならない気持ちを、僕はどう吐き出せばいいのか。
これから先、どうやって生きていけばいいのか。
今の僕には、全くわからなかった。
春風が、窓の隙間から入ってくる。
古い家なので、隙間が沢山あったがこの時期の
隙間風は、心地よく
母が作った桜餅を食べながら、縁側でゴロゴロしていたことを思い出した。
父は、どうしてこの手紙を残したんだろう。
そう思いながら庭に咲いた散りゆく桜をぼんやり眺めていた。
長い手紙を読み終えた。
何通もあったその手紙をゆっくり封筒にしまう。
ぽたぽたと流れ落ちる涙を止めることはできない。
何度も手で拭うけれど、それでも溢れ出す涙をとめる事はできなかった。
どうして
その言葉だけが頭を反芻する。
どうにもならない気持ちを、僕はどう吐き出せばいいのか。
これから先、どうやって生きていけばいいのか。
今の僕には、全くわからなかった。
春風が、窓の隙間から入ってくる。
古い家なので、隙間が沢山あったがこの時期の
隙間風は、心地よく
母が作った桜餅を食べながら、縁側でゴロゴロしていたことを思い出した。
父は、どうしてこの手紙を残したんだろう。
そう思いながら庭に咲いた散りゆく桜をぼんやり眺めていた。