第2話 【映画評】天地創造(2021.5.20記)

文字数 602文字

【良質な、お勉強映画】

1.作品データ

原作;旧約聖書
監督;ジョン・ヒューストン
出演者;マイケル・パークス、ウラ・ベルグリッド、リチャード・ハリス
公開;1966年(日本公開も1966年)
上映時間;175分

2.兎平亀作の意見です

キリスト教徒じゃなくても楽しめるように作ってはあるが、話のテンポがとにかくノロいっ! (逆に「詰め込み過ぎなかった」と言う点では好感が持てるが。)

おんなじ長尺もの映画でも、「ゴッドファーザー」や「タイタニック」とは根本から違う。ご用とお急ぎの方には向かない映画だ。イライラしてチャンネルを変えたくなるだろう。ながら見にも向かない。そもそも缶ビール片手に見る映画ではない。
見る前に「よぉし、これから良い映画を見て、勉強するぞぉ」と言う気構えを固めておく必要がある。まあ、宗教映画なんだから、当然と言えば当然だが。

決して退屈な映画じゃない。
特に後半は構成が良い。全ての脇エピソードが、ラストの「イサクの犠牲」に向けて盛り上がって行くように作ってある。キリスト教徒じゃない私でも、この緊迫したシーンには泣けた。
身を切る犠牲を要求しない宗教なんて、宗教じゃないのである。

これからキリスト教圏に留学する若い人たちには、おすすめしたい映画である。
キリスト教徒じゃなくても、この程度のことは知っておいた方が良い。
聖書の基礎知識がないと、ちょいと美術館巡りするだけでも、キツい思いをするからである。
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