第224話 先輩の想い、同調圧力の終焉 Bパート

文字数 7,365文字


「それじゃあエッチな本をほとんど持っていない優希君に選ばせてあげるね。理解ある

、ほとんど持っていないんだろうけれど、昨日言った通り

か、認めない

全部……とは言ってもほとんど持っていないんだろうけれど

をするのかどっちがいい?」
 言い換えれば私のお願いを聞いてくれるのか、優珠希ちゃんのお願いを優先するのか。ただどうにしてもこれで昨日の優珠希ちゃんのメッセージにあった優希君の希望

を果たせるはずだけれど――
「――っ?! まさか! 昨日の狡猾女の時にワザワザ本の話を持ち出したのも、今朝お兄ちゃんを落ち込ませたのも全部このためだってゆうの?!」
 たかだかエッチな本なのに、朝から完全に悩み固まる優希君。を横目に、完全にいつもの調子を取り戻しつつある優珠希ちゃんが、悔しそうに噛みついて来る――のが心地良い。
「何をそんなに悩んでいるの? ほとんど持っていない、僅かしかないエッチな本なのに迷うの? それとも全部を捨てるのが惜しいくらいたくさんある、持っているってことなの?」
 だからもう一つだけ御国さんに良い格好をしようとした優希君を煽り立てておく。少なくともコミックを8冊も買い揃えていたんだから少なくはないと思うんだけれど。
「何か岡本先輩を見てたら、二人の内どっちかが何かするたんびに、だんだん尻に敷かれて行ってんな。しかもお兄さんも

で迷ってるし。さすがに自分の彼氏のこんな姿を見るんは嫌やなぁ」
 その上、

、それか

の二択を提示したはずなのに、まさかの御国さんの勘違い。
 だけれどこの方が面白――都合が良いから放っておいてみる。
「――っ?! ちょっとお兄ちゃん! あの腹黒に騙されないで! 昨日の時点でお兄ちゃんが汚らわしい本を持つのは認めるってゆってたじゃない! そうまでしてあんな腹黒で貧相な女が良いの?!」
 しかもその勘違いがどう作用したのか、完全にいつもの調子を取り戻した優珠希ちゃんが、エッチな本を持つのを認めるとか言い出しているし。
 いやまあ、私に言いくるめられるのが我慢ならないとか、それだけの話だとは思うけれど。
 やっぱりまだ優珠希ちゃんは本調子じゃないのかもしれないけれど、そろそろ笑いをこらえるのが大変なんだけれど。
「~~っ! わ、分かった!! じゃあ本は全部捨てる『ちょっとお兄ちゃんっ!!』――その代わり、優珠に愛美さんが認めてくれたコミックだけは――あれっ?!」
 改めて自分で言葉にしてさすがに気付いた優希君に、さすがに我慢出来ずに吹き出してしまった私。
「良かったじゃない優希君。これで優珠希ちゃんからもエッチな本の所持を認めてもらえたんだから『?!?! アンタっ! まさか――っ!』――捨てる必要は無いよ。その代わり今後は私のお願いを聞いてくれた上で、他の女の子のと仲良くするのは絶対駄目だからね」
 でも、これで一応優希君の望む形にはなったはずだ。
「――! ありがとう愛美さん。本当に愛美さんが彼女になってくれて良かったよ――優珠も。これからはちゃんと愛美さんの言う事を聞いてよ」
 エッチな本を持つのを認めて感謝される彼女って言うのも複雑ではあるけれど。
「御国さんには、エッチだって思われても良いの?」
「~~っ! 何でわたしがこんな女のゆう事を『こんな女じゃなくて愛美さん』――聞かないといけないのよ!」
 これで御国さんには優希君はエッチだって分かってもらえたし、二人共も元気になって、今後優希君の手綱はしっかりと私が握った上で、その優希君が優珠希ちゃんを言い聞かせてくれると言うなら、前途洋洋なんじゃないのか。
「昨日の家出に続いて何か分からん間に、もういつもの空気やな。さすが岡本先輩ですね」
「ううん。そんな事ないよ。この兄妹二人がとっても素直だったのもあるし、今回のきっかけは御国さんなんだからありがとうねっ!」
 今回の立役者はこの勘違いを引き起こしてくれた御国さんで、私はそれを利用させてもらったに過ぎないのだ。
「その上、相手を立てるまでって……岡本先輩って優しくて賢いだけとちごうて、奥ゆかしさも持ってはるんですね。ウチも岡本先輩を目標にさせてもろても良いですか?」
 奥ゆかしさっ。今までで初めて言われた気がする。しかも冬美さんならともかく、御国さんだから確実に誉め言葉だろうし。
「もちろんっ! 『ちょっと佳奈っ! お願いだから佳奈までこの腹黒に染まらないで!』――……優珠希ちゃん。一つ教えておいてあげる」
 ……せっかく御国さんからの誉め言葉で気分上々だったのに、いつも通り優珠希ちゃんが水を差して来た上、今回は優希君も訂正してくれないし。だから気分の変わった私はトドメを刺しにかかる。
「……何よ! もう真っ黒で何も見えない『ちょっと優珠! 愛美さんは真っ黒でも無いって! 優しい愛美さんだって』――分からなくなってるから、佳奈まで黒く染めようとして……これ以上何があるのよ!」
 優希君の忠告も受けずに、今更警戒しても遅いって言っているのに私を警戒してくる優珠希ちゃん……言ったんじゃなくて思っただけかもしれないけれど。
 ただ、優希君は土壇場で優珠希ちゃんをたしなめてくれたから、御国さんに如何に優希君がエッチなのかって言う話だけはナシにしてあげる。
「……優希君も、優珠希ちゃんも。何を勘違いしているのかは

けれど、

私は全く怒っていなかったよ」
「え?! でもさっきまで――」
「はぁ?! 何を今更白々しい――」
「……」
 折角言い方に気を付けたのに全く気付かない、頭の回転の速いはずの兄妹。思い込みってすごいなって思う。
 だけれどずっと恋人繋ぎをし続けている私たちの手を見ている御国さんには、分かっているのかもしれない。
「私が

送ったメッセージを二人が見たのは

なんじゃない?」
 だからもう少しだけ二人に分かり易く言葉にすると、即座に私が昨日送ったメッセージを確認する二人。
 その二人が、私が送ったメッセージの送信日時を確認すると同時に、
「――ああっ!!」
「~~っ! ◎$♪×△¥●&?#$!」
「あ。優珠ちゃんが壊れた」
 二人共が言葉にならない悲鳴を上げる。
「……そう言う事やったんですね。つまり初めから今日は岡本先輩が言うてはった通り、なんも怒ってはらへんかった。ただお兄さんの男性誌についての話の時に、ウチが勝手に勘違いしただけや言う事ですね」
 それで過不足は無いんだけれど、あと一つだけ
「ちなみに、昨日優希君から、私がエッチな本を持つのは認めたのに、優珠希ちゃんが認めないのは嫌だ、何とかして欲しいって抵抗していたらしいから、彼女として優希君を助けようと思っただけだよ」
「妹の優珠ちゃんにまで、スケベな本を公開して、処分を死守するなんて……」
 あ。優希君がものすごくエッチだって言ってしまった……けれど、別に私がしっかりと手綱を握れば良いんだから大丈夫だと言う事にしておく。
「つまり! アンタは! 『だから愛美さ』――全て仕組んだ上で! 内心ほくそ笑んでたわけね!」
 二人が思い込んでいただけなのに、何て言い方をするのか。この私の目の前まで来て鼻息荒くねめつける優珠希ちゃんは。
 それじゃあ私が腹黒く性格の悪い人みたいじゃないか。
「その代わり優珠希ちゃんは元気になったし、優希君の希望は全て叶ったし言う事ナシじゃないの?」
 だから私の功績を披露しただけなのに、
「何を恩着せがましくゆってるのよ。全部アンタの『いやだから』思うつぼじゃないっ! よく考えたらアンタの黒さで『……』相手をした全員真っ青どころか真っ黒なんだから、心配なんてするんじゃなかった」
 何が腹黒いのか。御国さんは私を奥ゆかしいとまで言ってくれるのに、どうしてもこうまで印象がおかしくなるのか。
 大体今日は初めから優希君と恋人繋ぎをしているんだから、怒っていないなんて見れば分かるそのまんまじゃないのか。
「だそうだけれど優希君。せっかくずっと恋人繋ぎをしていても、二人とも私の気持ちは受け取ってもらえていなかったんだよね『いや僕は――』――私がメッセージをしたのも、昨日だったのに私は怒っていると思っていたんだよね。恋人繋ぎをずっとしていても伝わっていないって分かって私、とっても寂しいな」
 まあ。たくさん嫉妬はしているけれど。
 そろそろいつもの後輩と別れる場所だからと、私はここで手を離して一人学校へ向かおうとすると、
「ちょっと愛美さん?!」
「なんかもう二人とも言い負かしたか思ったら、完全に二人共手玉に取ってんねんな」
 一人の叫び声と一人の感想。
「?! これだから腹黒は嫌いなのよ! いつか必ずぎゃふんとゆわせてやるんだから!」
 優希君をイイ男にするのは私なんだからと気分よく、
「そうそう。今日の放課後は絶対二人共園芸部に来てね」
 一人学校へ向かう。
「~~っ!!」
 優珠希ちゃんの叫び声を背に。


 私が昨日に引き続き良い気分で教室へ入ると、
「愛美。蒼依から怒られてない?」
 実祝さんにしては珍しく駆け寄って来る。のに合わせて、すっかりお馴染みになりつつある咲夜さんと九重さんの二人も付いて来る。
「別に? 何も怒られてはいないよ? 何かあったの?」
 まあ。ブラウスでの話はしっかりしたけれど。私は三人に答えながら朝の準備をする。
「あたしは何も知らないけど蒼依さんは元気だった? 学校戻って来れそう?」
 そしてここ最近ほとんど毎日蒼ちゃんの経過を気にする咲夜さん。
「元気は元気だけれど、学校はもう少しかな」
 どっちにしても10月頭の診察の際の妊娠検査もあるだろうし。
「……むぅ。早く蒼依の顔が見たい」
 全ての事情を話せないから、目に見えて落ち込む三人。
「でも先週末くらいから、お料理教室とお菓子教室は再開したって聞いているよ」
「え?! じゃあもうすぐ学校に来れるんじゃ――」
 そんな沈んだ表情なんて見たくなかった私は、少し迷ったけれど蒼ちゃん自身が動けているのだけでもと思って伝えると、早く学校に戻って来て欲しいと願う咲夜さんの気持ちが滲み出る。
「今の(つつみ)さんは学校に来る前のリハビリみたいなものなんじゃないかな」
 その九重さんの答えもまた違うけれど、学校へ来て欲しい気持ちは伝わるから敢えて指摘するような真似はしない。
「それだったら一度蒼ちゃんのお見舞いに行く?」
 でも、そんなにみんなが蒼ちゃんに会いたいと思ってくれているなら、優希君や実祝さんは頻繁に蒼ちゃんと連絡を取ってはくれているけれど、会って顔を見て話した方が蒼ちゃんも元気が出るんじゃないかと思って提案してみると
「――!」
「それはいい案! あたしは行く」
「あたしは……」
「うちも参加させてもらおうかな」
 目の前の三人以上にクラスの雰囲気が変わる。
「あの岡本さん『?!』防さんとこお見舞い行くなら、俺にも声かけてくれたら――」
 その直後、男子の一声を境にクラスが一気に騒がしくと言うか、私たちに押し寄せて来る――主に男子が。

「はいはい。愛美さんがびっくりしてるから男子は落ち着いて」
「大体蒼依の家を男子に教える訳にはいかない。狼になったら愛美に叱られる」
 しばらくは喧々諤々(けんけんがくがく)と騒がしかった教室内だけれど、びっくりして声が出せなかった私に代わって上手く二人が抑え込んでくれた上、
「そもそもみんなで押しかけて防さんの御家庭に迷惑をかけてもアレだから、クラス全員で何か一つ無理のない範囲でお見舞い品を送るのはどう?」
 私にとっても嬉しい提案をしてくれる。
「いや、俺は防さんに自分の気持ちを伝えたい」
「おま――ばっ――何抜け駆けしようとしてんだよ! それだったら俺の方が良い物送ってやる!」
「男子サイテー」
「男子フケツー」
 だけれど男子の一言で、また騒がしくなる教室内。
「はいはい。あたしも彼氏募集中だから、あたしに何かをくれても喜ぶよー」
「……」
 咲夜さんの言葉に静かになる教室内。
「……月森じゃぁなぁ」
「――……」
 その中で零された一言。さすがに私の友達に対してここまで露骨なのは面白くない。咲夜さんだって知れば知る程魅力的な女の子なのだ。
「たくさん渡されても蒼ちゃんが困るだろうから、クラスで一つだけね。特に男子からの個別の贈り物は受け付けないから――咲夜さん。咲夜さんもお金で買えないくらい魅力的な女の子なんだから、こんなアホな男子たちを真に受けて落ち込まないようにね」
 私の一言に満足そうな女子と、あからさまに落ち込む男子たちの空気に二分する。
「ありがとう愛美さん」
「ん。愛美の言う通り。このクラスの男子は全員駄目。副会長とまでは言わないけどせめてあたし達女子を大切にしてくれないと駄目。会長みたいにカネやモノで釣ろう『!』なんて駄目、論外。以上」
 まさに実祝さんの言う通りではあるのだけれど、
「……」
 やっぱり九重さんからは違う空気が出ているからと、少し声を落として昨日から今日にかけての話

①以前から仲良くしていた一年の後輩が手の平を返すように昨日優希君に告白した
②しかもその一年は用意周到に、私と優希君の近辺、統括会のメンバーや好きな物や嫌いな
 ものなどを予め調べていた
③更に私お気に入りの後輩でもある冬美さんまで巻き込もうとしていた
④その上驚いた事に、以前にも優希君の告白をしていた上、ハンカチまで受け取っていた
⑤そのハンカチをダシに優希君に抱きついた上、大胆にもそのハンカチの中に優希君への
 デートの誘いの紙まで入れていた

「あんまりにも腹立ったから、そのほとんどを若くて大きいだけの醜悪ハリボテ後輩女の前でメッキ、ハリボテと共に剥がしてやったけれどね」
 もちろん最後のデートまでのオチも含めて。
「それって副会長二回目の浮気?」
「違うよ。確かにその子の話は私も一度聞いていたし、昨日もしっかりと断ってはくれていたよ。ただ昨日から今日にかけて後輩の子としっかり話し合って、今後どうするのかしっかり決めたから、蒼ちゃんには言わなくて良いからね」
 だから優希君のエッチな視線の話だけはするのを辞めたのだ。後エッチな本も。
「……分かった。愛美泣いてないしケンカもしてないなら、あたしも蒼依に言う必要は無い――それよりも本当にそろそろ――」
 実祝さんは分かってくれたけれど、別の感情が渦巻いている九重さんは違う反応を見せる。
「昨日から今日にかけて話って……いくらなんでも厳しすぎない?」
 敢えてぼかした部分、エッチな本とその視線の先について難色を示す九重さん。
 だけれどこれはあの場にいた私と優希君、それに“とっても頭の固い可愛い後輩である冬美さん”と“とっても可愛い優珠希ちゃん”たちだけの話だから、教えてはあげない。
「どうして? 私、浮気なんてされたら悲しいから嫌だよ? それに相手の後輩には二回目だって言うからかなり厳しく言ったし、何も優希君だけに厳しい訳じゃ無いよ」
 優希君なんて私が男の人の名前を口にするだけで機嫌を悪くしてしまうくらいなんだから。
「ん。蒼依に関しても副会長にしても、本当に辛いからこそ初めにしっかり伝えるのは愛美のいいとこ」
 実祝さんは何を疑う事なく自信を持って言い切って、
「ちなみに愛美さんこんな事言ってるけど、中学期に入ってから空木君と喧嘩らしい喧嘩もしてないから大丈夫だよ」
 咲夜さんからは憂いの混じった表情で九重さんを見やっての追加での補足。
「二人が本当にそう思ってるなら、うちからは何も言わないけど……」
 それでも納得して無さそうな九重さん。
「取り敢えずそろそろ朝礼も始まるだろうから一度解散にしない?」
 これ以上薮を突いて変な空気になっても困るからと、一度場を仕切り直す事にする。

宛先:冬美さん
題名:お昼
本文:今日も一緒にするから二人にもよろしくね。

 その間に手早く冬美さんにお昼の予約だけをして、朝礼に備える。

 その朝礼では特に先生から何かあった訳では無いけれど
「岡本。教頭先生と養護教諭からの伝言で、“今日の放課後以降ならいつでも空けてある”と伝言を頼まれたから伝えとくな」
 今日が最終日だからと教頭先生からの伝言を受ける。ただ先生の表情が余程教頭先生とのやり取りが分からないのが辛いのか朝礼の時とは全く違って悔しくて寂しそうな表情に染まってしまっている。
 今日は私一人しか呼ばれていないから、昨日一昨日みたいにはならないけれど、いくら教頭の課題とは言えこんな先生を目にするのもまた本意じゃない。
「先生。私との約束を覚えていますか?」
「あの岡本の願いなら何でも聞くって奴だよな。今その願いを言ってくれるのか?」
 だから何とか先生に元気を出してもらおうと思うのだけれど
「残念ながら今は言えませんが『……』今週中に教頭先生から話がありましたら必ず受けて下さいね。その時には私から先生に全て話せるようになっているはずですから。ですから教頭先生に“それでは約束が違います。教頭先生からの課題のはずです”
 と、お伝えして頂いても良いですか?」
 結局根本を説明出来ないから先生の気持ちに応えることが出来ない。その上、教頭の課題を達成出来るかどうかも瀬戸際ではあるのだからほんの僅かな不安すらもなくしたくて、さらに別の伝言をお願いしてしまう。
「……全く俺の気も知らないで……俺の受け持った生徒で教頭とやり合ったのは岡本が初めてだよ。それから――いや。何でもない。今の伝言を教頭に伝えれば良いんだよな」
 何を言いたかったのかは分からないけれど、その悔しそうな表情から出そうだった言葉を飲み込んだ先生。
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 ※倉本の件、正式学校へ相談するのか? 母との電話を思い出している
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「はい。お願いします」
 せめてもと思い、感謝の気持ちを込めて職員室へと戻る先生を見送る。

―――――――――――――――――Cパートへ――――――――――――――――
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