予選ゲーム一

文字数 541文字

私は東地方に応募した。

私には家族がいない。ましてや彼氏もいない。だから止めてくれる人は誰もいなかった。あの日本が大きく変わることとなった大地震の時私はまだ、小学生だった。私の身内で生き残ることができたのは、私と母方の祖母だった。祖母は本当に私を大事に育ててくれた。金銭面での余裕はある程度あったので他の家族と変わらない、いやもう少し良い生活を送ることができ、高偏差値の大学にも入学出来た。
しかし、良い生活は長くは続かなかった。私が大学一回生の時に祖母が亡くなったのだ。祖母は持病を持っていたことを私に心配かけたくないとのことで、ずっと隠していたそうだ。

予選ゲーム前日
私は少し緊張しながらも準備を進めた。
王がゲームをすると発表してから日本は騒然としていて大学も始まらない。ニュースもそのことばかり。テレビ局が調査したらしいが東地方の応募者が一番多いらしい。そんな中で私が勝てることなんて出来るのだろうか、思うが。そしてSNS上も騒いでいる。自分が応募したとか、ばかり。芸能人も多く参加するそうだ。
そんなことを考えているうちに遅くなり、明日に備えて布団に入った。

予選ゲーム当日
「ふぅーやっと着いたー!」
会場は私の家から電車で2時間ほどの場所だった。


「ねぇ、あなたもゲームに参加するの?」
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登場人物紹介

小川美沙(私)

三条綾乃

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