第1話 闇潜む日常

文字数 1,097文字

フ「最近の影、か」
霊夢「あんたが1番よく知ってるでしょ?」
フ「そうだな─簡単に言おう。そろそろまずい」
霊夢「は?」
フ「強くなりすぎてるんだよ。極端にな。」
魔理沙「詳しく」
フ「個々の力が強くなっている。今までのような人海戦術だと押し負けるぞ」
霊夢「…あんた、それで?」
フ「勝ったさ。だがな…」
霊夢「よく生きてるわね…さすが精鋭揃い」
フ「言うほど精鋭でもない。運悪く生き残った奴らが集まっただけだ」
魔理沙「…」
フ「…ちょっと、外に行こうぜ。」

人里
霊夢「…ファイナル」
フ「気配がする。こっちを見ているな」
魔理沙「どれくらいだ?」
フ「およそ10…行けるか?」
魔理沙「任せろ」
霊夢「やるわよ」
人目のつかない場所まで走る。
そして一気に斬り掛かる。
フ「…」
影「はあ!」
馬鹿正直に突っ込んでくる。
…後ろ。
フ「甘い」
逆手に持って突き刺す。
前から1人。
引き抜いて斬り上げる。
霊夢「…危なかったわね」
魔理沙「なるほどな…ただの木偶の坊じゃなくなってる」
フ「どうにかしないとな」
「助けてくれー!」
霊夢「向こうよ!」
魔理沙「急げ!」
フ「クソッ…!」
「誰かー!たすけ…」

に握りつぶされる。
フ「…嘘だろ」
魔理沙「おい…」
霊夢「…許さない」
自分達の何倍の巨体を持つ人。
影。
大きい者だけでは無い。
大小の人の形をしたナニカがファイナル達を襲う。
霊夢「あいつは私がやる。あんた達は邪魔を片付けて」
魔理沙「お…おう。任せとけ」
フ「無理はするな」
奇声を上げて襲いかかってくる集団。
気を抜けば手に持つ剣で貫かれる。
フ「はっ!」
切りつける。
倒れる影を蹴り飛ばし、次へ。
勢いのまま首を掻っ切る。
肩を蹴って空へ。
適当な奴目掛けて落ちる。
そのまま周囲を薙ぎ払う。
最後に足元にトドメをさす。
これで終わった…その時。
影「喰らえ!」
完全に死角からの攻撃。
刃が頬を掠め、血が流れる。
フ「…面白い」
剣術に特化した影か。
真人間とデータ人間が混ざり合う影の軍勢。
今までは出来の悪いデータ人間と戦っていたに過ぎない。
この剣術…エンドに似ている。
フ「弱い!」
本人には遠く及ばない。
一段落したところで霊夢の方を見る。
霊夢「しくじった…」
フ「霊夢!?待ってろ…!」
巨人の腕めがけて飛ぶ。
手首を切り落とす。
フ「こっちだクソ野郎!!
動きは読める。
大振りな攻撃は避け易い。
ファイナル「もう一本!」
二の腕を切り裂く。
ファイナル「終いだ!」
倒れる巨体。
ファイナル「ああクソ…無駄な犠牲が…」
霊夢「…一概にあんたのせいとは言えない。」
ファイナル「庇うな。俺が悪いんだ。元を辿れば全て俺に行き着く」
霊夢「…それでいいの?」
ファイナル「罵詈雑言には慣れている。気にするな」

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