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文字数 652文字

 ああ忘れてた。私は座ると、風呂敷包みを差し出した。
すると、それを開けると一番上に封筒、下には何やらタッパの様な物が、3つ重ねてあった。
 私は何だ弁当?一人暮らしだから?
と意地悪な質問が思い浮かんだ。

「先輩は独身ですか?」

 すると、先輩と言う言葉と質問にだろう。
嫌そうな顔をして、

「今はな、離婚した。子供も巣立ったのでな」

「ナマズなんか飼ってるから、逃げられるんですよ」

と言ってやった。すると、こっちを見て、

「ナマズはおらん、人にやった。あれは大した成果も見せないくせに、飯ばかりを食う。
養いきれんよ」

「へぇー。では、何を?」

「ふん、知りたいか。では教えてやろう。
コオロギ、鈴虫、トカゲ、カエル、コウモリ」

「コウモリ?」

「そうだ、珍しいのはアリゲーターガーかな。
ナマズと交換した。大学の知り合いの教授とな」

「アリゲーターガー??」

 すると、天地さんは立ち上がり。

「そうだ、そこだよ!既成概念に囚われている。だから科学的などと言う言葉に逃げる。
当たりもしない、気象予報をしてな」

「科学的な事しか言えないでしょう」

「私のは科学的実験と言える。
アリゲーターガーが、どんな時にどんな行動に出るかなど、誰も知らない。況してや、地震や大雨の時にどう動くか。何万年も同じ形態でいるのには、それなりの理由と処世術があるとは思わんかね」

 確かに!いやいや・・・、惑わされるな。
そんなの、何年かかるんだ研究に。
専門家に任せればいい、ん?専門家なのかな。
それに、何よりも都合良く、地震なんか起こるものか。大雨は降るけど・・・。
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