第6話 布の裁断 着物リメイクって

文字数 1,187文字

 きのう洗って干した着物地に、今度はあて布をしてアイロンをかけ、きっちりと布を伸ばしていく。
 そうして、洋服用に裁断(さいだん)(布を切る)するのだけれど。
 わたしは、なまけ心が出て裁断してからアイロンをかけようと思ってしまった。
 なぜなら、その方がアイロンをかける布が少なくて済むから。

 先に洋服用に裁断する。これはとても簡単で、普通の洋服のように曲線などなく、反物を最大限に利用した切り方だ。69センチ×36センチ(反物の幅)が四枚と、69センチ×18センチ(反物の幅の半分・おくみやえりの長さ)が四枚(こっちは洋服の袖用)。この八枚でできる。
 このサイズは本に載っていたフリーサイズ。
 着物の汚れをさけて使えるところで裁断した。
 大きい方の布は、『身ごろ』からとり、袖用は『おくみ』からとった。

 しかし、はじめ私は大きい方の布を71センチで揃えて切っていた。
 上の部分を、ほつれ防止のジグザグ縫いにしなければならないと思ったので、その縫い代を二センチと考えたのだ。
 しかし、袖用の布を裁断する際に、『おくみ』の布を測ったら、ぎりぎりで69センチが二枚取れる分しかなかった。身ごろ(胴体をつつむ部分)と袖はおなじ長さで揃えるのがこの洋服なので、仕方なく大きい方の布を71センチから69センチに切りなおした。本のサイズは、やはり色々考えられている。はじめから本のサイズで作っていれば切り直しをしなくてすんだ。

 そして、アイロンがけをする。
 これも、寸法を図ってからアイロンをかけたので、布が伸びて少し長さがくるってしまった。
 やはり本の通りにアイロンをかけてから裁断するべきだった。

 でも、多少の寸法違いがなんだっていうんだ。
 どっちみち、ジグザグ縫いをするから寸法は短くなるし、それは着丈の長さだけの影響なので、問題なし! 大丈夫! たぶんね。

 しかし、こう、なまけ心が出てきたあたり、すこし疲れが出てきたと思うし、実際疲れてきたので、すこし休んでまた再開したいと思う。

 まだまだ先は長い。

 ちなみに、着物地を洋服に仕立てられる布にするまでにかかった時間は10時間ほど。

 それを考えると、本当に大切な着物を丁寧にリメイクし、着て行けるようにするのが、着物リメイクの真骨頂かなと思う。

 私は初めてのリメイクなので、もらった着物でいまやっている。今度リメイクをやれるのならば、自分の大切な浴衣(ゆかた)を洋服にリメイクして着てみたい。自分のだから、色も模様も私好みで気に入っている一枚だから。
 それに、浴衣はもう、着ないと思う。
 浴衣じゃ自転車で買い物にも行けないし、炊事洗濯もできない。汚れたらクリーニング代も高い。
 浴衣と着物じゃ、勝手が違うかな。

 なんにせよ、着物リメイクは『大切な着物や浴衣を大事に着るための一つの手段』だと感じた。

 次は、すこし休んで裁断した布を洋服へ仕立てていきます!


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