第15話:社内の教育研修の再開依頼

文字数 2,280文字

2005年11月、人事部に行くと、また以前通り伊藤設計教室を再開したらどうかと言われた。そこで山下専務に面会すると海外営業で成功したので期待していたがドクターストップじゃー仕方がない、また伊藤設計教室を再開してくれと言われ、了解した。我が社も社員数が増えて教育研修課の人数が足らなくなっていたので、ちょうど良いと笑った。

 有給が2ケ月近く残っていると聞いたが、どうだ、12月いっぱい、休んで、英気を養って、来年「2006年」から教育研修課の課長として再び勤務してくれと言われた。伊藤史郎は山下専務には前の会社から引き抜いてくれ、その後も、お気遣いいただき本当にありがとうございますと言い堅く手を握った。それでは十分に休養を取って、また来年会おうと言っていただき失礼した。

 帰って家族に話すと奥さんが家の事や買い物も手伝ってねと言った。料理も教えるから、たまに作ってとまで言った。その頃も趣味としてパソコンを買い換えていた。2005年11月の土曜日、秋葉原へ行って、NECパソコン、VALUESTARの据え置きタイプのパソコンで一式で25万円もした。パンフレットを自宅に持ちかえり近いうちに、これを買うからねと奥さんに告げると信じられない!

 こんな訳の分からないものに大金を払う神経がわからないと非難されたが唯一の趣味だからという事で勝手にしたらと言われた。その年に伊藤家では、この地区で最初の家庭用インターネット光通信「auひかり」をKDDIと契約した。その後、史郎はインターネットの幕あけを他の誰よりも手に入れた満足感に浸っていた。20005年の年末を迎え2006年は、また伊藤設計教室で内勤業務が始まる。

 今年も初出社の日に年始の挨拶に山下専務の部屋を訪ねた。挨拶を終えた後に今年から建築士試験の先生に復帰だねと言われた。その後、あ、そーだ、伊藤君は昔からパーソナルコンピューターをやっていたよねといわれ最近、光インターネットも家にひいて、楽しんでますと言うと、山下専務が詳しい事はわからないんだが総務や人事で40歳以上の社員でパソコンが苦手な者が多くて困っているらしいんだが教えられるかと言われた。

 どの程度のレベルの要求されてるんでしょうねと言われ専務もわからんと言い、とにかく人事部に詳しいのが数人いるはずだから話してくれと言われた。もしパソコンの先生ができるなら、建築士とパソコンの両方の先生をやってくれと言われた。協力できるなら、協力させていただきますと言い人事部へ向かった。

 2006年1月に人事部に行くと山下専務から電話が入っており山田英雄係長・33歳が、史郎に挨拶して、いつごろからパソコンやってるのですかと聞くのでPC8001の頃からと答えると、驚いた様で、じゃーBASICの時代ですかと聞くのもちろん、その後、一太郎、マルチプラン、ロータス123、エクセル、データベースⅡ、Ⅲ、アクセス、オフィスパックというと、すごいの一言。

 人事部にあったパソコンを試しに使うと山田君が完璧と言い是非パソコンの先生をやってくださいと言われた。パソコン苦手な40代以上の上司が多く困っているんですといわれたので了解した。もちろん専門手当も考えてもらいますので宜しくお願いしますと言われた。そこで会社で使ってるパソコンソフトの教科書を見せてもらった。解説書のページをコピーしてつなぎ合わせたようなものであった。

 これじゃ、わかりにくいよと一言いうと伊藤課長に全部お任せするので宜しくと言われた。もし部下が欲しければ言って下さい、山田君が自分の先輩たちに気を使いながらパソコンを教えるのが嫌だと顔に書いてあった。関係資料をもらい。更に教科書、備品、その他の費用は人事部に請求してくれれば出しますと言った。史郎はパソコンなら検定試験もないし得意だから楽だと内心思った。

 今週中に研修のプログラムと日程表を策定しておきますから来週から1クラスの定員が10名に程度ですから1時間ずつ午前2回、午後2回の4回、4時間の講義をお願いしますと言われた。テキスト教育法は全てお任せしますと言われた。そこで一番最初に教えるのはと聞くと一太郎かワードのワープロソフト、エクセル、パワーポイントですと言った。

 最終的にメールを受け取ったり、返信したりできるようにしたいと言ったかと思ったら、まー、一度には無理だから、ワープロソフトを教えて下さいと本音を言った。受講者のレベルを見て、またクラス替えしてAクラス・ワープロを使える。Bクラス・パワーポイント、エクセルも使える。Cクラス・エクセルを使い計算表をつくれ社内文書を作成しメールでやり取りできる。クラス分けしてCクラスを終了と考えますと言った。

 まず一人でも多く報告書を見たり書ける様になって欲しいと言った。そこで山田さんにワード、パワーポイント、エクセル、インターネットエクププローラー、メールの入門書を指示して25セットずつ買っておいてくれと言った。翌週の月曜日、2006年1月18日に新しい教育研修室を1部屋をもらった。その他、大きな会議室を研修室として使ってくださいと言われた。

 パソコン、プリンター、プロジェクター、大型ディスプレー2台が、そこに設置してあった。もちろん自分の部屋にもNECのパソコン・セットが置いてあった。史郎の長女の徳子が2006年にフェリス女学園高校から上智の英文科に受験して合格した。そして英語の仕事に就くのを夢に見て勉強に励んでいた。
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